つくしは春の山菜・野草として有名ですが、実は栄養満点の野菜ということを知っていますか?
今回は、つくしの栄養と選び方と保存方法、アク抜きのポイントについて食材大辞典としてまとめました。
最近は、つくしをスーパーや道の駅、アンテナショップなどで購入できるようになってきています。ほろ苦い「大人の美味しさ」を味わうための参考にしてくださいね。
つくしにはどんな栄養が含まれているの?
春の山菜として食べられるつくしには、次のような栄養が豊富にバランスよく含まれています。
- ツクシフラボノイド
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- ポリフェノールの一種で、抗酸化作用によるアンチエイジングやがんの抑制効果が期待されている
- 抗アレルギー成分が多く含まれ、花粉症の症状緩和も役立つと期待されている
- βカロテン
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- がん抑制作用や免疫を高める作用があるとされている
- 体内でビタミンAに変化し、コラーゲンの合成や吸収を高める
- ビタミンC
- ビタミンB群の一種で、赤血球の生成に関わる
- 発育を助ける
- 体内の余分な塩分を排泄しむくみや高血圧を改善するカリウムが豊富に含まれる
- カルシウム、マグネシウム、リンなども含まれている
- 不溶性、水溶性の食物繊維が含まれる
- 整腸作用、コレステロールの排出作用などにより生活習慣病を予防する
ただし、微量ですが、つくしには毒性のあるアルカロイドが含まれています。普通に惣菜として食べる程度なら問題ありませんが、大量摂取は禁物です。
つくしの選び方と保存方法は?
つくしは、3~5月に日当たりの良い野原などに自生しています。選び方と保存方法のポイントは次の通りです。
- つくしの選び方のポイント
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- 穂先がしっかりと締った胞子を散らしていないものを選ぶ
- 5~8cmほどの節(ハカマ)と節の間隔が短い成長過程にあるものを選ぶ
- 茎は太くしっかりしたものの方が歯ごたえがあり美味しい
- つくしの保存方法のポイント
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- 持ち帰ったら冷蔵庫に入れ、当日か翌日には下処理をしてアク抜きしたものをラップに包み冷蔵すれば、2~3日もつ
- 長期保存したい場合には、茹でてアク抜きし水気を切ったものを保存袋に入れて冷凍しておくことも可能
- アク抜きをせずに塩漬保存することもできる
つくしの下処理するときのコツって?
つくしはアクが強いので、通常はアク抜きが必要です。
- 節を取る
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- つくしの葉にあたる「節」は食べられないので、まずこれを爪を使って取り除く
- かなり面倒な作業のうえ手についたアクはなかなか取れないので、薄いビニールの手袋を使うとよい
- たっぷりの水に長時間浸すと取りやすくなり、急いでいるときは切り目を入れて横にくるりとむくようにすれば簡単に取りやすい
- 指先に酢やレモン汁をつけて作業したり、ピーラーを使ってもよい
- 下茹でしアクを抜く
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- 節がむけたらよく水洗いし、沸騰した湯の中に入れ再び沸騰してから10~15秒程度茹でて冷水に放つ
- 茹で過ぎると柔らかくなり過ぎるので注意
- それでアクが抜けなければ数回水を取り替える
- 軸元は硬いので一番下の節から下はカットして捨て、下処理は完了
おわりに:アンチエイジングや生活習慣病予防などに効果が期待できますが、食べ過ぎは禁物です
つくしには、ビタミンやミネラル、食物繊維などの栄養がバランスよく豊富に含まれ、アンチエイジングや生活習慣病予防のほか、花粉症対策としての効能も期待できます。ただし、微量のアルカロイドなども含まれているため、食べ過ぎは禁物です。
収穫した日か翌日には下処理をし、早めに食べるか冷凍しましょう。
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