食用アロエはアロエ・ベラとも呼ばれる健康食品です。ヨーグルトなどにも使われているので、食べたことがある人も多いと思います。
今回は、食用アロエの栄養効果と美味しく食べるために意識することを食材大辞典としてまとめました。
アロエベラの特徴と期待できる栄養効果とは?
食用アロエ(アロエベラ)は、アフリカからアラビア半島の温暖な地域に生息する乾燥に強い多肉植物のひとつです。国内でアロエといえば、大きく分けて、茎が伸び枝分かれしながら成長する観葉植物キダチアロエと、茎がほとんど伸びず根元から葉が次々と広がっていく食用のアロエベラがあり、いずれも古くから生薬としての効能が知られています。
葉に十分な厚みがあり中の葉肉が充実しているアロエベラは、クセや強い味はなくツルッとした食感の透明なゼリー状の葉肉が食用とされ、世界中の温暖な地域で栽培されています。有効成分が多く含まれますが、特に次のようなものがあります。
- 殺菌、解毒効果
- 高い殺菌力と解毒作用があるアロエチンを含み、風邪の予防や肝臓の負担を軽減し炎症を鎮める
- 外用では吹き出物を抑えたりメラニン色素の沈着を抑える働きもある
- 健胃、便秘改善効果
- ファイトケミカルのアロエエモジンには健胃効果があるほか解毒作用もあり、二日酔いの解消に効果が期待できる
- これと共存する誘導体は下剤、便秘を改善する生薬として用いられる
なお、葉の緑の表皮部分にはアロインという成分が多く含まれ、健胃効果や便秘改善効果がありますが、作用が非常に強いため薬事法において医薬品として扱われており、食品として認められるのはこの部分を取り除いた葉肉部分だけです。副作用もあるので注意が必要です。
アロエベラの選び方と保存方法のポイントは?
アロエベラの選び方と保存方法のポイントは、以下の通りです。
- アロエベラの選び方のポイント
- 食用部分である葉肉が充実している厚みのあるもの、みずみずしく葉に締りがあり手で押さえたときに張りがあるものを選ぶ
- アロエベラの保存方法のポイント
- 切った部分から酸化しやすいので、保存するときは断面にぴったりとラップを貼り付け空気に触れないようにしてから袋などに入れて冷蔵庫の野菜室に保存する(3週間ほど保存可能)
- 葉肉だけの状態にしたものは、2分ほど沸騰させた湯で茹でてからタッパーなどに入れて冷蔵庫に入れておけば1週間ほどもつ
- 適当なサイズに切った物を茹でて沸騰させた湯と共に瓶詰めすれば長期保存も可能
- ジュースやエキスなどをつくるなら、皮も含めてカットし保存袋に入れて冷凍しても良い
アロエベラはどうやって食べればいいの?
一度に大量に食べるものではなく、まずは必要な大きさに切って残りは保存し、切り口から黄色い液(苦味成分)が出てきた場合は洗い流します。緑の表皮はとても苦く青臭いので厚めに切り取ります。ゼリー状の部分は生でも食べられますが、ヌメリや青臭さが強いので、茹でた方が食べやすくなります。
食べ方としては、刺身にしてポン酢や刺身醤油で食べたり、サラダや和え物などにも使えるほか、適当なサイズのサイコロ状に切ってヨーグルトに加えても良いでしょう。
おわりに:殺菌、解毒、健胃や下剤としての効果が。ゼリー状の部分をさっと茹でて使いましょう
食用アロエには、強い殺菌、解毒効果、健胃や下剤としての効果があり、吹き出物やシミ、しつこい便秘などの改善に役立ちます。表皮近くには医薬品として扱われる強い作用を持つ成分があるので皮は厚めに取り、ゼリー状の部分を沸騰した湯でさっと茹でてヌメリや青臭さを和らげて使いましょう。
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