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ゴボウに含まれる栄養と料理のコツって?

食材大辞典

ゴボウは滋味深い旨味が魅力の根菜です。最近は、冷え解消の「温活」や便秘解消の「腸活」に役立つと、注目を集めていますね。
今回は、きんぴらや煮物など日本料理には欠かせないゴボウの栄養と選び方、下ごしらえのやり方など、基本情報について食材大辞典としてまとめました。

ゴボウに栄養はあるの?

ゴボウの主な成分は炭水化物で、ビタミンB群やE、アミノ酸、カリウム、カルシウムのほか、ミネラルも比較的豊富に含まれています。しかし、大部分は消化吸収されない食物繊維です。ゴボウの食物繊維には水溶性のものと不溶性の両方が含まれており、便秘の解消に有効です。中でも注目されているのが、次の二つの食物繊維成分です。

イヌリン
特にゴボウに多く含まれゴボウ特有の歯ごたえや風味を作りだしている水溶性の食物繊維で、腎機能を高め利尿効果があるほか、血糖値を改善する働きや善玉菌の成長を助けるなど整腸効果がある
リグニン
木質素ともよばれる不溶性食物繊維で、便の量を増やし腸のぜん動運動を活発にして便秘を防ぐとともに善玉菌を増やすほか、腸内の発がん性物質など有害物質を吸着し排泄する作用があり、大腸がんの予防に役立つといわれている

選び方と保存するときのコツは?

ゴボウを選ぶときと保存するときは、以下のポイントを参考にしてください。

選び方
  • 洗いゴボウは風味や鮮度が落ちやすいので、日持ちしやすい泥付きのものを選ぶ
  • 太さは2cm程度、均一で太過ぎず、適度に湿り気があり、ひげ根が少なくコブがないものが良い
  • 極端に太いものは、育ち過ぎでス(内部が割れてできた亀裂)が入り肉質が粗くなっていることがあるので注意
  • 表面のきめが粗いものやぐにゃぐにゃと曲る柔らかいものは避ける
保存のコツ
  • 泥は落とさずにそのまま新聞紙などにくるんで袋に入れ、冷蔵庫か冷暗所で保存する
  • 時間とともに風味が落ちるので早目に食べるようにする
  • ゴボウの頭を少し出して土に埋めておけば長期保存も可能
  • 新ゴボウはナイロン袋やラップなどで密閉して冷蔵、洗いゴボウは湿らせた新聞紙で包み保存袋に入れて冷蔵保存する
  • 乾燥すると硬くなるので風に当てないように注意する

ゴボウを料理するとき、下処理するときのコツは?

ゴボウの香りや栄養素は皮やそのそばに豊富に含まれています。洗うときは、タワシでしっかりと洗い皮はむかないようにするか、柔らかいブラシやふきんなどでこすって洗い、包丁の背を使って軽く皮をこそげとる程度にしましょう。
丸めてから広げたアルミホイルを巻いてこするのも簡単でおすすめです。

ゴボウは、基本的にはアク抜きが必要です。アク抜きいらずの表記があるもの以外は、必ずアク抜きをしましょう。
ゴボウは、アクが強く切った途端に茶色く変色してしまうので、切ったり川をこそげとったらすぐに水か酢水(白く仕上げたい場合など)にさらしてアク抜きをしましょう。アクの成分はポリフェノールなので、成分を多く残すため「手早く短めに」仕上げてください。

切り方は、ささがき、千切り、四つ割り、斜め切り、乱切り、たたきゴボウなどがありますので、料理にあわせて使い分けましょう。太いゴボウをささがきにするときは、縦に数本切り込みをいれておくとやりやすいですよ。
苦手な人は、ゴボウを平らな場所に置きピーラーを軽く使ってもよいでしょう。

おわりに:水溶性不溶性ともに食物繊維が豊富。皮近くはなるべく残して調理するのがポイント

ゴボウは水溶性不溶性ともに食物繊維が豊富な野菜です。特に血糖値を改善し整腸効果のあるイヌリンや、腸内環境を改善し有毒物質を吸着・排出することで大腸がんを予防するといわれるリグニンの働きは注目されています。香りや栄養素の豊富な皮をむき過ぎないようにし、アク抜きも短めにして調理するのがポイントです。

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