セロリは好き嫌いがはっきりと分かれる食材ではありますが、サラダやスープ、炒めもの、洋食、和食、アジア料理とレパートリが豊富で使い勝手が良い野菜です。
今回は、セロリの栄養効果と下ごしらえや料理のコツ、選び方のポイントなどを食材大辞典としてまとめました。
お弁当作りや自炊の手助けに役立ててください。
セロリにはどんな栄養が含まれてるの?
セロリの独特の香りは好き嫌いの分かれるかと思いますが、この香りには以下のような効能が期待されています。また、セロリには葉を含め次のような多様なビタミン類が含まれています。
- 精神を安定させる香り成分
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- 独特の香りはアピオイルやアピイン、ピラジンによるもの
- アピオイルは食欲を増進させる効果が期待できる
- ピラジンは血行を促進し鎮痛作用が期待できる
- アピオイル、アピインにはイライラを鎮め、精神を安定させる作用がある
- 香り成分がストレスを緩和し自律神経を整える
- カリウム
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- とくに豊富に含まれている栄養成分
- 体のむくみを防ぎ、血圧の安定に役立つ
- βカロテン
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- 発がん抑制や免疫力向上作用が期待できる
- 体内でビタミンAに変わり、髪や眼、皮膚や粘膜を保護する
- その他のビタミン類
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- 疲労回復効果のあるビタミンB群が豊富
- 抗酸化作用を持ち風邪や生活習慣病、老化を予防するビタミンC、ビタミンEも含まれている
- 胃腸粘膜を守るビタミンU、骨の健康を保つビタミンKも含まれる
そのほか、鉄分などのミネラルや不溶性食物繊維なども含まれています。
セロリの見分け方と保存方法は?
セロリの選び方と保存方法のポイントは以下の通りです。
- セロリの選び方のポイント
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- 茎に丸みのある肉厚なもの、葉の緑が鮮やかで茎の部分がみずみずしく、張りのあるものが新鮮で美味しい
- 鮮度が落ちてくると黄みを帯びてくる
- 表面に傷があるものや根元の内側がひび割れているもの、成長し過ぎて切り口にスが入っているものはスジっぽいので避ける
- 海外からの輸入物は茎の部分だけで販売される。葉が付いているものは基本的に国産の
- セロリの保存方法のポイント
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- 茎と葉は切り離し、それぞれナイロン袋や保存用ビニール袋などに入れて立てた状態で冷蔵庫の野菜室で保存する
- 冷凍保存は、使う形に切ってからラップで包むかジップロックなどに入れて冷凍する
- ただし冷凍すると生の食感が損なわれるのでサラダには向かない
セロリの下ごしらえと料理のポイントは?
セロリを料理するときは、以下のポイントを心がけて下ごしらえしていきましょう。
- まず、流水で付け根部分をしっかり洗い、茎の表面の硬い筋を取り除く
- 茎の下の外皮側に包丁を入れて筋を起こしてから手前に引くと簡単に取る(ピーラーを使ってもよい)
- 生食や薬味にするときは、切ってから冷水にさらすとみずみずしくシャキッとした歯ざわりになる
- 香りや味が損なわれないよう、水にさらす時間は短くするのがポイント
セロリは、日本ではサラダによく使われますが、セロリの特徴を活かした食べ方はいろいろあります。
ピクルスやスープの材料、炒め物、香りの強い葉は天ぷらや佃煮のほか、レンジで乾燥させ粉状のふりかけにしてもよいでしょう。細い茎は肉類の臭いを消して料理の風味をアップさせるブーケガルニにぴったりです。
おわりに:多様なビタミン類と香り成分が心身の不調を改善。茎から葉までしっかり摂りましょう
セロリには、カリウムとβカロテンをはじめとしたさまざまなビタミン類がバランスよく豊富に含まれ、生活習慣病や老化の予防などに効果があるほか、独特の香り成分には自律神経の乱れを改善し精神を安定させる作用があります。茎から葉まで、それぞれの特徴や香りを活かした料理でしっかり栄養を取り込みましょう。
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