トウモロコシの甘みは上品ながら濃厚。ついついもう一本と食べてしまいがちです。そのまま丸かじりしてもいいですが、料理で使ったりひと手間加えるのもいいですよね。
今回は、おかずにおやつに大活躍のトウモロコシの栄養効果と美味しく食べるこつを、食材大辞典としてまとめました。
トウモロコシにはどんな栄養があるの?
トウモロコシはイネ科の穀物です。主成分はエネルギー源としての価値が高く疲労回復効果もある炭水化物で、100g当り約25g含んでいます。それ以外にも、次のような栄養素を含んでいます。
- 不飽和脂肪酸、アミノ酸
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- コレステロール値を改善するリノール酸やオレイン酸といった不飽和脂肪酸を多く含む
- 動脈硬化の予防や改善に効果が期待できる
- 体液バランスを整えるアミノ酸であるアスパラギン酸も含んでいる
- ビタミンB群、ビタミンEなど
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- 糖質の代謝に関わるビタミンB1を含む
- タンパク質の代謝に必要なビタミンB6を含む
- 血流を促進するナイアシンなどのビタミンB群を含んでいる
- 量は多くはないが、抗酸化作用の高いビタミンEも含んでいる
- ミネラル類
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- むくみの解消や高血圧予防に効果のあるカリウム
- 便を柔らかくするマグネシウムを含む
- 貧血を予防・改善する鉄分を含む
- 造血に必要な亜鉛や銅を含む
- 食物繊維
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- 粒の皮は不溶性食物繊維のセルロース
- サツマイモの4倍もの食物繊維を含んでいる
- 便秘の解消が期待できる
トウモロコシの選び方と保存方法のポイントは?
トウモロコシの選び方と保存方法のポイントは以下の通りです。
- トウモロコシの選び方のポイント
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- 皮付きのもので皮の色が鮮やかな緑色のもの、ずっしりと重みを感じるものを選ぶ
- ヒゲは、しっとりとしていて乾燥していないものがよく、先の方が完熟を表す茶色でふさふさとたくさんついているものほど粒も多い
- 粒がびっしりとそろって並び、弾力はあるが硬すぎないものが良い
- トウモロコシの保存方法のポイント
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- 鮮度が落ちるのがはやく、常温だと1日で糖分がでんぷんに変化して美味しさが半減する
- 基本的に茹でるか蒸すかし、密封できる袋かラップに包んで冷凍する
- まるごとでも可能だが味を保てないので、実をはずし小分けして冷凍した方が使い勝手がいい
- 生のままの保存したいときは、1〜2日を限度に、皮付きのままぴったりとラップに包んで冷蔵庫のチルド室で保存する
トウモロコシを美味しく茹でるポイントは?
皮付きなら風味が落ちないよう2~3枚の薄皮ごと茹でるのがポイントです。茹で方で味も食感も変わるので、自分好みに仕上がる茹で方を見つけましょう。
- 沸騰させた湯で3~5分茹でると、シャキッとした食感になり、さらに加熱調理しても美味しく仕上がる
- 水から茹でて沸騰させ3~5分茹でると、ふっくら仕上がる
- 水から茹で沸騰手前の状態で15~20分茹でると、甘みが引き立ち香りよく仕上がる
茹であがったら湯量に対し3%の塩を入れ4分ほど浸けておくと、さらに甘みを引き出せます。
また、同様の塩水に10分ほど浸けると冷めても表面の張りを保つことができます。
ラップに包み電子レンジ600wで5分程蒸したり、皮ごとフライパンで片面ずつ焼いてから蒸し焼きにすれば、茹でたり蒸したりしなくても食べられますよ。
おわりに:炭水化物で不飽和脂肪酸やビタミンB群も豊富。新鮮なものを皮付きで茹でましょう
穀物であるトウモロコシの主成分は炭水化物ですが、不飽和脂肪酸やアミノ酸、ビタミンB群、ミネラル類や食物繊維も豊富です。鮮度が落ちるのが速いので採れたての皮付きのものを選び、すぐに風味を逃さないよう薄皮をつけたまま、使い方や好みに合わせた方法で茹でましょう。
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