ソラマメは、おつまみにも料理にも使える栄養満点の豆類です。実は、収穫時期によって美味しさや食感が違います。
今回は、ソラマメの栄養や健康効果、季節ごとの料理方法の違いについて食材大辞典としてまとめました。ソラマメの魅力を最大限に引き出すための参考にしてください。
ソラマメにはどんな栄養が含まれているの?
ソラマメは、脂質が低くヘルシーな植物性タンパク質をたっぷり含んだ野菜です。さらに次のようなさまざまな栄養素を含んでいます。
- ビタミンB群
-
- 消化液の分泌をうながし糖質をエネルギーに変えるビタミンB1
- 粘膜をつくるほか糖分や脂質の代謝を促進するビタミンB2
- 血行をよくしエネルギーの代謝をうながすナイアシン
- 造血に関わる葉酸
などが豊富に含まれ、疲労回復や貧血の予防などに役立つ
- カリウム
-
- 筋肉を動かすのに欠かせない栄養素
- 塩分を排泄する働きがあり、むくみや高血圧の予防や改善に役立つ
- 尿酸値を下げる
- コラーゲンをつくる
- 免疫力を強化する
- 抗がん作用、風邪予防や疲労回復、肌荒れなどに効果が期待できる
- マグネシウム、リン、鉄分などを豊富に含む
- 血圧を調整したり骨を丈夫にする作用が期待できる
- イライラの解消に役立つ
そのほか、整腸作用のある食物繊維なども豊富(とくに皮に多い)です。
ソラマメの選び方と保存方法は?
ソラマメの選び方と保存方法のポイントは以下の通りです。
- 選び方のポイント
-
- 緑色が鮮やかでツヤがあり、ふっくらと膨らんだ弾力のあるもの選ぶ
- 重みを感じるものを選ぶ
- 筋が茶色のものや茶色くなった部分があるものは鮮度が落ちているので避ける
- 保存方法のポイント
-
- ソラマメは鮮度が命。日が経つと急激に味が落ちるので、早めに食べきる
- サヤから出したものはとくに劣化が早いのでその日のうちに食べる
- 乾燥しないようポリ袋に入れるかラップで包み、冷蔵庫の野菜室に入れる
- 少なくとも3日以内には調理する
- 長期保存する場合はサヤから豆を出し、生のままラップに包み保存用袋に入れて冷凍保存する
- 硬めに塩茹でして水気をしっかり切ったものを温かさが残るうちに一気に凍らせ保続袋などに入れて冷凍しても良い
ソラマメは時期によって料理の仕方が違う?
ソラマメには、走り(4月ごろのもの)に豆が成長している段階で収穫されたみずみずしくしっとりとした食感のものと、名残(6月ごろのもの)の成長が終わって糖分がでんぷんへと変わりつつあるほっこりした食感のものがあります。
それぞれ次のような特徴があるので、うまく使い分けてください。
- 走り(4月ごろのもの)
-
- みずみずしい緑色のサヤで、豆の皮も柔らかく食べやすい
- シンプルに味わうのが最適
- 甘みを引き出すには、沸騰させずに静かに煮立つくらいの湯で3~5分茹で、緑色が鮮やかになったらザルにあげて全体に塩をふると良い
- 皮ごとフライパンで焼いて食べても美味しい
- 名残(6月ごろのもの)
-
- サヤは少し茶色がかり、豆には黒い筋が入っている
- 3分ほどしっかり茹でれば柔らかくなり甘みもでるが、皮には渋みが残る
- ポタージュスープやそら豆ご飯で風味や食感を味わうとよい
- 料理ではじゃがいもやタマネギ、魚介類などとの相性がよい
おわりに:手に入れたらすぐに調理し、できれば皮ごと、収穫時期に合った料理で楽しみましょう
ソラマメは、植物性タンパク質をたっぷり含むほか、カリウム、ビタミンB群やC、ミネラル類、食物繊維など、栄養が豊富です。日が経つと急激に味が落ちるので、手に入れたらすぐに調理するのが基本です。4月頃の成長段階のものは皮ごとシンプルに味わい、6月頃の成長したものは他の食材と合わせてコクと食感を楽しみましょう。
コメント