粉末タイプの洗濯石けんは、お肌や環境への負担が少なく安心して使える反面、石けんカスが残りやすく、臭いやカビ、ヌルヌル汚れの原因になることもあります。今回は、粉末の洗濯石けんのメリットと使い方のコツ、粉末石けんにありがちな臭いやピンク汚れ、カビ対策のポイントについて解説します。
粉末タイプの洗濯石けんのメリットは?
粉末の洗濯石けんは、固形石けんを粉状にしたいわゆる「粉石けん」です。一般の粉末の洗濯用合成洗剤は、石油や植物油を原材料に化学合成して作られた界面活性剤を使っていますが、洗濯石けんは天然由来の界面活性剤が主成分のシンプルなもので、次のようなメリットがあります。
- 洗浄力が高い
- 油汚れなどの頑固な汚れに強く、合成洗剤では落ちなかった食べこぼしや皮脂汚れなどにも高い洗浄力を発揮
- お湯で洗濯すればさらに洗浄効果が高まる
- 手肌に優しい
- 天然由来成分が泡立っているときにだけ洗浄力を発揮するため、使い心地は穏やかで敏感肌やアレルギー体質の人にも使え、赤ちゃんの肌着にも安心
- 環境にも優しい
- 使い勝手をよくするために添加物を多く使う合成洗剤と違い、天然由来成分の洗濯石けんは使用後の排水も微生物のエサとなり自然に還る
- ふわふわな仕上がり
- 繊維へのダメージも穏やかで、柔軟剤を使わなくてもふわふわの洗い上がりになる
粉末の洗濯石けんを使っての洗濯方法は?
粉末の洗濯石けんを使って洗濯する方法は、次の通りです。
- 洗濯機はすすぎ2回以上のコースに設定する
- 石けんはパッケージに書かれた使用量を守り、固まって詰まる場合があるので洗剤投入口は使わず、洗濯槽の水流のある所に少しずつ投入する
- 洗濯後はすぐに風通しのよいところに干し、洗濯機の蓋は開けて中を乾燥させるようにする
なお、粉末の洗濯石けんの使用の適温は20~40℃で、水温が10℃近くまで低くなると溶け残ってしまいます。冬の寒い時期などは、風呂の残り湯を利用するか、あらかじめ湯で溶かしてから使うなど工夫しましょう。
粉末の洗濯石けんのデメリットはどうやって解決すればいい?
粉末の洗濯石けんのデメリットは、合成洗剤などと比べて溶けにくく石けんカスが残りやすいことです。これらは衣類の黄ばみや臭いの原因になるので、以下の方法で解決しましょう。
- 水温・水量・水質に注意
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- 水温が低過ぎないか、水量は少なくないか確認する
- 硬水は石けんカスをつくりやすいので、硬水地域であれば、3gのクエン酸を30gの水で溶かして柔軟仕上げ剤の投入口に入れ、すすぎの時に投入するとよい
- 洗濯物を入れ過ぎない
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- 詰め込んでしまうと汚れ落ちが悪くなり、黄ばみや臭いのもとをつくりやすい
- 成分を確認し、使用量を守る
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- 使用量が少ないと石けんカスができやすくなるので、規定量を守る
- 炭酸塩などアルカリ剤成分を含むものを選べば石けんカスの発生を少なくできる
- 炭酸塩は汚れ落ちも助け洗濯槽のカビも抑える
- しっかりすすぎ、洗濯槽も洗う
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- すすぎは2回以上し、使い続けると洗濯槽に石けんカスが溜まりカビの原因となるので2ヶ月に1度は洗濯槽を洗う
おわりに:洗濯物を詰め込まず石けんの使用量を守り、水温10℃以上で2回以上すすぎましょう
粉末の洗濯石けんは、天然由来の界面活性剤が主成分で、高い洗浄力を持ちながら手肌や環境に優しく洗濯物もふっくら仕上げます。石けんカスや臭いは、洗濯物の入れ過ぎに注意し、石けんが少なすぎることのないよう使用量を守り、10℃以上の水で洗い2回以上すすぐことで抑えましょう。使い勝手の良いアルカリ剤成分入りのものを選ぶのも良いでしょう。
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