ブロッコリーはビタミンCが豊富で、色味もよく、食卓やお弁当など毎日の食事で活躍している野菜です。今回は、ブロッコリーの栄養や料理での使い方について、食材大辞典としてまとめています。基本のおさらいの意味でもぜひ役立ててください。
ブロッコリーにはどんな種類があるの?
ブロッコリーは、冬が旬といわれますが、季節によって主要産地が異なるうえアメリカや中国からの輸入もあり、年間を通して手に入らない時期のない栄養価の高い野菜です。近年では普通に店頭に並ぶ種類も増え、次の3種類が代表的なものとなっています。
- ブロッコリー
- 茎の上にこんもりと山のようにできたつぼみと茎を食する、もっともポピュラーなブロッコリー。アクがなく、加熱すると甘みが増す。国内では緑色のものがほとんどだが、黄色、白、紫色といった変わり色のものもある
- ブロッコリースプラウト
- ブロッコリーの芽を発芽させたもので、高い栄養価で知られる。かいわれ大根のような見た目だが、辛味が少なく食べやすい。抗がん性物質を多く含むことから注目度の高い野菜のひとつとなっている
- スティックセニョール
- 秋から冬にかけて出回る茎ブロッコリーともよばれる新野菜で、茎が長くつぼみが小さい。もともとはブロッコリーとキャベツのような中国野菜(芥藍)を掛け合わせたもので、茎がポリポリとした食感で甘く軟らかい
ブロッコリーに含まれている栄養素は?
ブロッコリーは、ビタミンやミネラルが豊富な、高い健康効果が期待される食品です。特に注目されている栄養素として、次のようなものがあります。
- ビタミンC
- 病気などさまざまなストレスへの抵抗力、鉄の吸収力を高めるとともに、抗酸化作用があり動脈硬化や心疾患を予防する
- β-カロテン
- ビタミンAの作用のほか、抗酸化作用、免疫増強作用がある
- 葉酸
- ビタミンB12とともに血液をつくるほか、胎児の神経管の発育不全のリスクを減らす
- ビタミンE
- 抗酸化作用により、動脈硬化などの生活習慣病や老化に関連する疾患を予防する
- スルフォラファン
- とくにブロッコリースプラウトに多く含まれるフィトケミカルの一種で、解毒作用や抗酸化作用により、抗がん、デトックス、老化の予防効果がある
- その他
- カリウム、クロム、鉄分、カルシウム、亜鉛などのミネラルのほか、食物繊維も多く含まれ、高血圧やむくみ予防、便秘の改善にも効果がある
栄養を逃さずにブロッコリーを食べる方法は?
ビタミン類の多くは水溶性のため、少量の水で、短時間で硬めに茹でてザルにあげ、水にさらさずそのまま冷ますのが基本です。そのほか、栄養を逃しにくい方法として次のようなものがあります。
- 蒸し煮
- フライパンに小房に分けたブロッコリーが少し浸るぐらいの水を入れ、塩を入れて強火で3分程水分がなくなるまで加熱する
- 電子レンジ
- 1株を丸ごと皿にのせて大匙3杯ほどの水を入れ、ラップをかぶせて500~600wで4~5分を目安に加熱する
また、水を使わずに生のまま炒めたり揚げたりしても栄養の損失は少なくなります。
おわりに:ビタミンやミネラルが豊富で、免疫力アップや生活習慣病、老化予防を期待できます
ブロッコリーは、年間を通して手に入らない時期のない、ビタミンやミネラルの豊富な栄養価の高い野菜です。ビタミンC、E、β-カロテン、葉酸などのビタミン類のほか、近年話題のフィトケミカルの一種であるスルフォラファンなどは特に注目されており、免疫力アップ、抗酸化作用による生活習慣病や老化の予防効果などが期待されています。
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