マコモダケは、「タケ」とついていますがキノコではなく、茎の部分を食べる野菜です。中華料理で使われることが多いですが、最近は一部のスーパーや通販などで扱われるようになったので、知っている人もいると思います。
今回は、マコモダケの栄養効果と美味しく食べるコツについて、食材大辞典としてまとめました。
マコモダケの栄養と期待できる健康効果って?
マコモダケ(真菰筍)は、水辺に群生する巨大なイネのようなマコモ(ハナガツミ)の根元にある、黒穂菌が寄生することで肥大化して膨らんだ茎の部分を指します。
日本ではまだ食材としてはあまり知られていませんが、近年の研究成果もあり、低カロリーで次のような栄養が含まれる健康食品として注目されています。
- 豊富な食物繊維
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- 不溶性食物繊維が豊富
- 便通をよくし、腸内に溜まった不要物や余分なコレステロールを排出する
- 糖質の吸収を抑える
- 善玉菌を増やして腸内環境を整え、免疫力の強化、生活習慣病の予防に役立つ
- カリウムによるデトックス効果
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- 筋肉のエネルギー代謝や神経伝達などを助ける
- 肝臓の老廃物の排出
- 利尿作用を持ち、余分な水分や塩分を排出してむくみや高血圧を予防、改善する
- 解明されつつある効果
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- 骨粗しょう症や更年期障害の予防効果
- 神経細胞調節作用
- 抗酸化作用 など
マコモダケの選び方と保存方法は?
マコモダケの選び方と保存方法のポイントは以下の通りです。
- マコモダケの選び方のポイント
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- 肥大した茎の部分が直径3cmほどで白く艶があるもの、切り口が白い新鮮なものを選ぶ
- 残してある葉が活き活きとしたきれいな黄緑色のものが良い
- 膨らみ過ぎや表面が青々としたものは収穫時期が遅れたもののため避ける
- マコモズミと呼ばれる黒い斑点ができて味や見た目が劣るものがあるので注意
- マコモダケの保存方法のポイント
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- 乾燥しないようにナイロン袋などに入れ、なるべく根側を上にして立てて冷蔵庫で保存
- 冷凍保存するなら、あらかじめ用途に合わせて切り、さっと固めに下茹でしてバットなどに薄く広げて凍らせ、保存袋などに移して保存
- 冷凍したものを使うときは、解凍せずに調理する
マコモダケはどうやって食べればいいの?
柔らかい筍のような歯ざわりで、ほのかな甘味とトウモロコシのような香りがする風味の良い野菜として、中国料理などでよく使われています。
クセがないのでアク抜きはいりません。外側の緑色の硬い皮を白い部分が出るまでむけばいろいろな調理に使え、新鮮なものなら生でも食べられます。
ただし、加熱し過ぎると歯ごたえがなくなってしまうので注意しましょう。以下のような食べ方がおすすめです。
- 素焼き
- オーブンやグリルで焦げ色が付く程度に焼き、塩や醤油、田楽味噌などで食べる
- 和え物
- スライスして沸騰した湯で軽く茹で、味噌砂糖やマヨネーズなどで和える
- 天ぷら
- 油との相性もよく、天ぷらにすると筍のような感じになる。フライにしてもよい
- 炒め物
- ほかの食材と一緒に炒めるとき、シャキシャキした食感が残るように仕上げるのがポイント。小さく切ってチャーハンやひき肉料理などに入れてもいい。線切りにしてきんぴらにするのもおすすめ
おわりに:膨らんだ茎の一部でクセがなく風味のよい野菜。整腸、デトックス以外の効果にも注目
マコモダケは、マコモの根元の肥大化して膨らんだ茎です。クセがなく風味の良い野菜で、アク抜きもいりません。低カロリーで、豊富な食物繊維とカリウムによる整腸やデトックス、生活習慣病の予防効果があるほか、最近では骨粗しょう症予防効果や神経細胞調節作用などもわかり注目されています。
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