オキシクリーンは、コストコや通販から人気が爆発した漂白剤、洗濯洗剤であり、家のさまざまな場所で使える万能洗剤でもあります。ちなみに、オキシクリーンでカビ取りができることをご存知でしょうか。
今回は、オキシクリーンを使ったカビ取りのコツについて解説します。オキシクリーンの特徴や使用上の注意点についても触れています。
オキシクリーンでカビが取れる?
オキシクリーンは、酸素系漂白剤の人気ブランドです。酸素系漂白剤なので、根がびっしり張ったような「ひどいカビ」を完全に落とすことはできませんが、そこまでひどくないカビであれば十分な効果を発揮します。
オキシクリーンは、株式会社グラフィコが扱っている洗濯・掃除用の酸素系漂白剤です。いくつかの商品がありますが、よく目にするのはキャッチコピー等が日本語表記されている「オキシクリーン」と英語表記になっている「オキシクリーンEX」ではないでしょうか。
- オキシクリーンEX
- 界面活性剤(ポリオキシエチレンアルキルエーテル)と香料が配合された「しつこい汚れ」用
- 漂白成分と洗浄補助剤はオキシクリーンと同様のため、除菌と消臭にも効果あり
- オキシクリーン
- 界面活性剤・香料が入っていない
- 酸素系漂白成分:過炭酸ナトリウム 洗浄補助剤:過酸化ナトリウムを配合
どちらも十分な漂白・洗浄・消臭効果がありますが、アルカリ性洗剤のため皮脂汚れや油汚れなど酸性の汚れがひどいときは、オキシクリーンEXを使うのがおすすめです。
カビ取りの能力に関しては、どちらも同程度と考えられます。しかし、ポリオキシエチレンアルキルエーテルのような非イオン界面活性剤はカビの生育を助けるという研究結果があることから、カビ取りを目的にする場合はオキシクリーンを使ったほうが良いかもしれません。
もちろん、十分に洗い流せば問題ないので、丁寧に作業するようであれば余り気にする必要はないでしょう。ちなみに、ポリオキシエチレンアルキルエーテルは体や環境に比較的やさしいとされる界面活性剤です。普通に使うぶんにはセンシティブになる必要はありません。
取れるカビと取れないカビ
- オキシクリーンで取れるカビ
- カーテン、衣類、寝具などのカビ
- リビング、壁紙・クロスのカビ
- 洗濯槽のカビ
- 窓枠のカビ
- 食器、キッチンのカビ
- お風呂場や排水口のカビ
オキシクリーンで取れないカビ
- 根がびっしり張ったひどい黒カビ
- シルク、ウール、革、畳、金属、宝石、大理石、仕上げ木材、無垢材、チーク材などのカビ
オキシクリーンのカビ取りの基本はオキシ漬け
そこまでひどくないカビであれば、オキシクリーン溶液を使って「オキシ拭き」や「オキシこすり」をすることで十分カビ取りができます。しかし、ある程度繁殖したカビの場合は、オキシクリーン溶液で拭いたりこすったりするだけでは、落とすのに時間がかかったり、きちんと落とせない場合が多いです。
「オキシ漬け」は公式HPでも推奨しているおすすめの使用方法です。食器などお口に入れるもののカビ取りにも使えますし、衣類やカーテン、寝具などの布製品カビ取りでも活躍します。浴槽を使えば、お風呂の小物にも使えます。
オキシ漬けのやり方は、付属のキャップ・スプーン1杯を40lのお湯で溶かしたオキシクリーン溶液に3時間ほど漬けるだけです。3時間経ったら、食器類や小物などはスポンジやブラシでよく洗い、布製品は普通にお洗濯しましょう。
オキシ拭きも基本は同じ分量で
壁紙やフローリング、使用可能な木製品などのカビは、オキシ漬けと同じ濃さの溶液で拭き掃除しましょう。窓枠や排水口、風呂場の床など、化学物質に強くカビが生えやすい場所に関しては、付属のキャップ・スプーン5杯を40lのお湯で溶かしたものを使い、ブラシやスポンジでこすり洗いしましょう。
オキシクリーン溶液はお湯で作らなきゃダメ?
オキシクリーンのような酸素系漂白剤は、40℃〜50℃になると活性化します。お水で溶液を作っても効果がないわけではありませんが、40℃〜50℃のお湯が一番効果が高く、洗浄力も全く違ってきます。カビ取りなど、しつこい汚れを取る作業では、必ずお湯を使って溶液を作りましょう。
オキシ漬けできないものキッチンペーパーでパック
壁紙や窓枠、床、排水口、など、大きいものや取り外しができないものは、オキシ漬けができません。上記で紹介したように、オキシクリーン溶液をかけて放置し、オキシ拭きやオキシこすりするだけでは十分に効果が出ないことがあります。
オキシ拭きやオキシこすりで効果が出ないときは、オキシ溶液に浸したキッチンペーパーで20分〜1時間程パックすることで、カビが落ちやすくなります。パック後はブラシやスポンジでこすり、きちんと水で洗い流しましょう。
オキシクリーンで洗濯槽のカビを落とす方法は?
オキシクリーンで洗濯槽のカビを落とすのは、オキシクリーンを投入して「槽洗浄」コースで洗濯機を回すだけでOKです。可能であれば、40℃程度のお湯で半日程つけ置きしたほうが、よりきれいに洗浄できます(機種・メーカーによってお湯が使えない場合があるので、取扱説明書で確認してください)。
関連記事:洗濯機掃除の基本 ― カビ取りとお手入れでニオイとかゆみを解消しよう!
オキシクリーンでカビ取りするときの注意点は?
オキシクリーンでカビ取りするときは、必ず換気を行い、以下のことに気をつけましょう。
必ずゴム手袋を着用
オキシクリーンは、洗濯で使える比較的ソフトな漂白剤ではありますが、濃い目の溶液を使いときや長時間使うときは、手荒れが起こる可能性があります。皮膚についてすぐに影響があるわけではありませんが、素肌についたときは早めに洗い流すようにしてください。
気になる素材はパッチテストを
フローリング材の一部には、オキシクリーンを使用すると変色するものもあります。初めて使用するときは、目立たない場所につけてみるなどして「パッチテスト」を行いましょう。デリケートな衣類を洗濯するときもおすすめです。
塩素系漂白剤と一緒に使わない
オキシクリーンのような酸素系漂白剤と塩素系漂白剤が混ざると、有毒ガスが発生します。このガスは塩素ガスであり、とても危険です。発生すると命に危険が及びます。
塩素系漂白剤と書いてなくても、「混ぜるな危険」と書いている製品は、絶対同時に使わないでください。
おわりに:カビは「オキシ漬け」である程度取れる。ただし、素材に注意
オキシクリーンは、洗濯洗剤・漂白剤ではありますが、キッチン掃除やリビング掃除、窓枠掃除など、さまざまなものがお掃除できる万能洗剤です。また、血液汚れやタンパク質汚れ、油汚れの掃除や洗濯にも使えます。酸素系漂白剤のため専用のカビ取り洗剤ほどの効果ではありませんが、カビを取ることも可能です。
「40℃〜50℃のお湯で溶液を作る」「オキシ漬け」「キッチンペーパーパック」で、ある程度のカビは取れます。ただし、使用できない素材もあるので、必ず取扱説明書を確認しましょう。
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