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庭掃除の基本 ― 庭掃除の必要性と効率よくキレイにする方法

庭掃除のイメージ画像 お掃除のコツ

庭のある一軒家は、子育てをする環境としても景観としても、多くの人に好まれています。しかし、ガーデニングを楽しんでいる人に限らず、定期的に庭掃除やお手入れをしないとキレイな庭の景観は保てません。

そこで、もっとも基本的な庭掃除の方法や必要な道具、そもそも庭掃除とはどんなことをすれば良いのかといったことをご紹介します。庭のお手入れ方法に迷ってしまうという人は、ぜひ参考にしてください。

庭掃除をしたほうがいいのはなぜ?

そもそも、庭掃除はなぜ必要なのでしょうか。ガーデニングをしている人にとってはもちろん大切ですが、ガーデニングをしていない人であっても、庭に雑草や木が生えているのなら定期的な庭掃除やお手入れをした方が良いでしょう。

ガーデニングを楽しんでいる人にとっては、定期的な庭掃除でキレイな庭を保つことが重要ですし、ガーデニングをしていない人でも、定期的に雑草を抜いたり木の手入れをしたりしないと、雑草で庭が荒れてしまったり、ツルが伸びる木は物に巻きついたりしてしまいます。雑草によっては一年中生えているものもありますし、時期によってはぐんぐん成長するため、手入れの頻度を増やす必要もあります。

また、隣の家の敷地に雑草や木の枝、ツルが侵入したり、木が育ちすぎて日当たりに影響したりすると、ご近所トラブルに発展してしまう可能性もあります。落ち葉のある木なら、落ちて枯れた後に雨が降って腐り、後片付けが大変になることも考えられますので、剪定や掃き掃除はその都度行いましょう。

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庭掃除の作業内容は時期によって違うの?

一口に庭掃除と言っても、その中にはさまざまな作業があります。とくに、時期によってやらなくてはならないことが異なりますので、ざっくりと見ていきましょう。

一年中、定期的に行うこと
  • 雑草取り
春から夏にかけて
  • 雑草がとくによく生える時期なので、草取りを頻繁に行う
  • 雑草を生やしっぱなしにしていると、残したい木や花に行くはずの栄養を横取りしてしまい、庭の木や草花があまり育たなくなってしまうことも
  • 雑草は害虫の住処にもなるため、なるべく早めに取り除かなくてはならない
  • 草取りで取れなかった雑草は、カマなどを使って草刈りで取り除く
  • 作業効率を上げるため、電動の草刈り機を使うのもおすすめ
秋ごろ
  • 紅葉のシーズンなので、落ち葉が増える
  • 春から夏にかけて猛威をふるった雑草も枯れ、地面一面に落ち葉や枯れた草が広がる
  • 前述のように、これらを放置せず取り除くことが重要
秋〜冬
  • 木の枝の剪定は、葉がすべて落ちて枝だけになってから行うとよい
  • 剪定をすることで、翌年の木の芽の発芽と成長を促す

庭掃除に必要な道具は?

庭掃除のために役立つ道具はたくさんあり、ホームセンターなどでは一つの大きなコーナーになっているほどです。値段も機能もさまざまな道具がありますが、今回はどんな庭でもたいてい役に立つ、おすすめの道具を5つご紹介します。

回転式雑草取り、三確ホー
  • 雑草を根から引き抜くときは回転式雑草取りを、茎を除去するときは三角ホーを使う
  • 回転式雑草取りは、雑草に挿して回転させると根本から引き抜ける(手で引き抜くよりも簡単に作業できる)
  • 三角ホーは柄の先に三角の金具がついていて、雑草の根本に当てて土を耕すようにすると茎が切れ、除去できる
  • 三角ホーは軽くて柄が長いタイプを選ぶと、極端に腰を曲げたりしゃがんだりする必要がなく、草取りが楽に行える
熊手
  • 庭の落ち葉掃除に大活躍する熊手は、普段の庭掃除にも役立つ
  • 昔からある掃除道具だが、軽量タイプ・コンパクトタイプ・頑丈タイプなどさまざまな改良されたものが販売されている
  • ほうきと違って柔らかい土や芝生の上でも使え、一度にたくさんの枯れ葉やゴミを集められる
  • 熊手を持っていない人は、ぜひほうきと使い分けるためにも持っておくのがおすすめ
ちりとり
  • 落ち葉やゴミを集めるために必要なので、機能性に優れたものを使う
  • ゴミ袋がセットできるタイプのちりとりは、ちりとりで集めるとそのままセットしたゴミ袋に入れられて手間を省ける
  • 落ち葉やゴミを入れる部分に細かい穴があいていて、ちりとりを振ると砂利や土が地面に落ちるタイプもおすすめ
  • 腰への負担を軽減したいなら、持ち手が長いタイプを選ぶ
ブロワバキューム
  • 庭の落ち葉を空気で吹いて集めたり、吸い込んで掃除をしたりする道具
  • 空気で吹くだけのものも、吹く機能と集める機能が一緒になったものもある
  • 一緒になったタイプは、吸い取った落ち葉を細かくしてゴミ袋に入れてくれる機能があるものも
  • コードレスタイプ、軽量タイプなどさまざまなものがあるので、使いやすいものを選ぶ
大容量のゴミバッグ
  • 落ち葉や庭のゴミは軽いがかさばるものが多いため、160Lなど大容量のゴミバッグもよい
  • ドラム缶のような見た目でキャリーがついていて、移動が楽に行える
  • 庭の雑草や落ち葉でコンポストを作っている場合も、一度に運べて便利
  • 使わないときは折りたたんで収納したり、熊手やほうきの収納袋にしたりしてもよい

とくに、熊手とちりとりは庭掃除に専用のものを用意しておきましょう。庭の落ち葉やゴミをほうきで集めようとすると、土や砂利を巻き込んで一緒に取り除いてしまうことも少なくありません。熊手なら砂利や土を巻き込むことは少ないので、ゴミの量や重さが増えにくいという大きなメリットがあります。

ちりとりも、どうしても混入してしまう砂利や土を落とせるタイプのものや、ゴミ袋をセットできるタイプのものを選ぶと非常に効率よく作業が行えます。いずれも腰への負担を軽減したい場合は、柄が長いものや伸縮性のものを選ぶと良いでしょう。

庭掃除に必要な作業と手早く済ませるコツは?

庭掃除にさまざまな作業があることに前章で触れましたが、最後にその具体的な手順を「雑草処理」「剪定」「落ち葉や不要物の処理」に分けて見ていきましょう。

雑草処理の方法とコツは?

庭掃除の中でもっともこまめにしなくてはならない作業でありながら、もっとも大変な作業とも言える雑草処理ですが、まず初めに「根から引き抜く雑草」と「茎を除去する雑草」を見分けましょう。

根から引き抜くタイプ
  • ドクダミ・ヨモギ・ススキ・クズ・ヨシ・スギナなど
  • 土の中で成長するため、根から引き抜かないとまた生えてくる
茎を除去するタイプ
  • オヒシバ・ナズナ・ツユクサ・カヤツリグサ・ヒメシバなど
  • 種から育つもので、茎を除去すれば種をつけられず翌年は生えられない

つまり、根から引き抜かなくてはならない雑草だけを引き抜き、あとは地面の上に見えている部分を刈る(枯らす)だけで良いのです。

引き抜くタイプの雑草処理のポイントは?

雨上がりや雨が降った翌日など、土が湿っているときだと柔らかくなっていて抜けやすいので、作業が楽になります。ですから、晴れた日に作業を行う場合は、ホースやじょうろで土を濡らして柔らかくしてから行いましょう。逆に土が乾燥していると、根が土に密着していて引き抜けないだけでなく、土中で切れてすぐにまた生えてきてしまいます。

また、種類によっては根を横に広げるタイプや、地中深くまで根を張るタイプがあり、うっかりすると途中でブチブチと根が切れてしまうこともあります。引き抜くタイプの雑草は「根を残さない」というのがポイントですから、十分注意しましょう。

草を刈る(枯らす)雑草処理のポイントは?

種から成長するタイプは「熱湯をかけて枯らす」「黒いシートをかぶせて枯らす」「除草剤で枯らす」という3つの方法があります。熱湯や黒いシートを使う方法なら、薬剤を使わないため小さな子どもやペットがいる家でも安心です。

熱湯をかける場合、温度は60〜70度以上なら熱ければ熱いほど良いでしょう。引き抜くタイプの雑草にはあまり効果がないと考えられる理由は、高温のまま土中の根までお湯が辿り着くことはまずないからです。しかし、地上に出ている部分なら直にお湯をかけられますし、上記の温度があれば茎や葉っぱは十分に枯れるため、種タイプの雑草には有効な方法です。

黒いシートを被せて端を板や石などで飛ばないようおさえ、1〜2週間待つ、という方法も非常に手軽で安全な方法です。雑草も他の草と同じように、生きていくために光合成を必要としますが、黒いシートで覆うと太陽の光が当たらなくなり、光合成ができずに少しずつ衰え、最終的に枯れていきます。

除草剤を使う方法は、上記の方法よりももっと簡単にかけるだけで根まで枯らすことができますので、庭が広く雑草が広範囲に生えていて熱湯やシートでの処理が難しい場合や、上記のような方法で処理してもすぐに生えてきてしまう手強い雑草があるという場合には簡単で有効な方法です。

除草剤と一口に言っても、すぐ枯れるものから枯れるまでに数日かかるもの、効果が数ヶ月で切れるものから半年間は持続するものなどさまざまですから、よく検討して選びましょう。また、除草剤をまくときは天気が良くしばらく晴れが続くときを選び、雨が降って成分が流れて効果が半減してしまうのを防ぎます

このように便利な除草剤ですが、一方で強制的に草を枯れさせる強力な薬剤でもありますので、庭でペットを飼っていたり、小さな子どもを遊ばせたりする場合は注意が必要です。ペットや子どもが触れたり舐めたりすると身体に異変が生じることがありますので、ペットや人に優しい除草剤を使うか、熱湯や黒シートによる除草を行いましょう。

また、除草剤の注意点として、残したい花や木の近くに生えている雑草には使えないというものがあります。除草剤を使うと花や木、またその根までも枯らしてしまいますので、花や木の周りでも使える除草剤を選ぶか、黒シートによる除草が有効です。

剪定の方法とコツは?

庭に背の低い木や生け垣がある場合は、枝を切ったり根切りをしたりする「剪定」を行います。木を剪定すると庭がキレイに整って見えるだけでなく、残したい部分にしっかり栄養が行き渡り、木の成長が促されて害虫や病気にも強くなります。さらに、剪定をするとその後の手入れ自体も簡単で楽になります。

まずは細い枝から順番に、全体のシルエットを確認しながら少しずつ剪定していきましょう。いきなり太い枝を切ってしまうと失敗してしまうリスクも高いですが、細い枝から切れば失敗しにくいです。細い枝の剪定が終わったら、バランスを見ながら太い枝を剪定していきます。また、背が低い木は根切りを行いましょう。

落ち葉や不要物の処理方法とコツは?

最後に、庭に溜まった落ち葉や枯れた植物、飛んできたゴミなどの掃除を行いましょう。庭がキレイになるだけでなく、他の植物に対しても悪影響なものを取り除くためです。「庭に落ち葉があると風情があるから」「落ち葉や枯れた植物は土の栄養になるから」という理由で掃除をしない人もいますが、放置していると健康な植物に害虫がついてしまう可能性があります。

また、枯れ葉や枯れた植物を庭に放置していても、それが肥料となるまでにはかなりの年月が必要です。つまり、放置しておくメリットはあまりありませんので、数日風情を楽しんだらきっぱり掃除をしてキレイにしてしまいましょう。

落ち葉掃除は、「晴れて風が穏やかな日に行う」「壁際に寄せて1ヶ所に集める」という2つがポイントです。落ち葉は乾いていると集めやすいですが、濡れていると地面にくっついて集めにくく、強風が拭いているとせっかく集めても風に飛ばされてしまいます。ですから、晴れていても前日に雨が降った場合や、風が強い日は落ち葉掃除に向かないため、注意しましょう。集めた落ち葉は壁際に寄せておくと、壁が風よけとなって飛ばされにくくなります。

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おわりに:庭掃除はガーデニングをする人はもちろん、しない人も行おう

「庭掃除は、庭をキレイに保ちたい人がやればいい」と思っている人もいますが、庭掃除の目的は庭の景観をキレイにすることだけでなく、木やツルの伸び過ぎや雑草の生えすぎによるご近所トラブルを防ぐことも含まれます。

雑草の処理方法は除草剤だけでなく、熱湯や黒いシートなど薬剤を使わない方法もありますので、小さな子どもやペットがいる家でも安心して雑草処理ができます。また、道具も上手に使っていきましょう。

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