皮膚トラブルが起こりやすい環境では、アレルギー症状も起こりやすいです。カビは洗濯槽や洗濯物にも付着、繁殖するので、気をつかっておかないとカビやダニによるアレルギー症状がひどくなることがあります。冬の乾燥シーズンはもちろんですが、ジメジメした梅雨時期、紫外線ダメージを受けやすい夏もこのような皮膚トラブルは起こります。
今回は、洗濯機が引き起こしかねないアレルギー症状の原因と解決方法について解説していきます。
洗濯機が原因のアレルギーもある?
結論から言えば、洗濯機が原因でかゆみや湿疹などのアレルギー症状が起こることがあります。これは、洗濯槽や洗濯物のカビが原因です。
かゆみや湿疹などの多くは、アレルギー症状によって引き起こされます。アレルギーは、アレルゲンに抗体が過剰反応することで、かゆみや皮膚・粘膜の異常を引き起こすことです。
アレルゲンはたくさんありますし、皮膚トラブルのすべてがアレルギーとは限りませんでの一概には言えませんが、ハウスダストによるものも少なくありません。
「家事」に大きく関係するハウスダストは、ダニとカビです。ダニとカビのアレルギーは、掃除や寝具・カーペットのお手入れの徹底である程度防げますが、エアコンや洗濯機のカビが体に悪さをすることもあるのです。
洗濯機内部は湿気が多くカビが生えやすい環境ですから、掃除やカビ取りをしなければどんどんカビが溜まっていきます。そのカビは、洗濯時の水を介して洗濯物に付着すると、かゆみや湿疹などの皮膚症状を引き起こすことがあります。
また、洗濯物の「ほこり」をうまく落とせないことも、アレルギーを引き起こす原因になりえます。これは「ほこり」のなかには、ダニの死がいやカビがまぎれこんでいるからです。ダニの死がいはアレルゲンのひとつであるため、きちんと落とさないと服や寝具を介してアレルギーを引き起こす可能性が出てきます。
洗濯機が原因のアレルギーを防ぐ方法
こまめに洗濯機を掃除してカビを落とす
掃除とカビ落としをこまめに行うことが、洗濯機によるアレルギーの防止方法として一番手っ取り早いです。基本的には、毎日の簡単なお手入れ、2週に一度の掃除、1ヶ月に1度のカビ取りを徹底しましょう(洗濯の頻度や湿度などで推奨のペースは変わります)。
関連記事:洗濯機掃除の基本 ― カビ取りとお手入れでニオイとかゆみを解消しよう!
プロに分解掃除を依頼する
お手入れを怠ってカビや汚れが溜まり過ぎたものは、自分で掃除するだけでは落とせないことも多いです。また、カビは洗濯槽の内部にも繁殖するので、こまめにお手入れしていないものや古くなってしまったものは、分解して洗濯槽の内部のカビを落とす必要があります。
洗濯機の分解洗浄を自分で行うと、故障や事故の原因になるので危険です。必ずプロに依頼しましょう。
洗濯機を買い換える
古くなった洗濯機は落としきれないカビも増えてきますし、洗浄力が低下していることもあります。また、家族が増えて洗濯物が増えたなどの理由で、サイズが適当でない場合もあるでしょう。安い買い物ではないですが、自動洗浄機能付きのものや水道代が節約できるもの、汚れの再付着が防げるものなどもありますので、長期的なことを考えると新しい洗濯機を買ったほうがお得な場合もあります。
また、一般的に縦型のほうが省スペースで洗浄力が強くお手入れがしやすい特徴があり、ドラム式のほうが乾燥機能に優れていて衣類に優しいです。洗濯物の量やライフスタイルにあった洗濯機を選ぶことが大切です。
コインランドリーを使う
大型の乾燥機で舞わせながら乾燥させると、洗濯物のほこりがとれやすく再付着もしにくいです。乾燥機がない人や乾燥機はあるけどサイズが洗濯物の量に追いつかない場合は、コインランドリーを使うのもひとつの手段です。
ただし、大型の乾燥機でも詰めすぎてしまえば、ほこりはとれません。必ず、適切な量の洗濯物を入れるようにしましょう。
洗濯方法の見直しで解決することも!?
アレルギーによる皮膚症状は、洗濯方法の見直しで解決することがあります。なかなか良くならない皮膚トラブルがあるときは、以下を見直してみましょう。
洗濯物の量が多すぎる
縦型でもドラム式でも、洗濯物を詰めすぎてしまうと汚れが落ちません。同じ大きさなら縦型のほうが多くの量を選択できますが、ついつい詰めこみすぎになりやすい傾向があります。
ドラム式は洗濯料の目安のラインが入っているものもあるので、詰めこみすぎはおこりにくいですが、詰めこみすぎてしまうと汚れはさらに落ちにくくなり、乾燥機能もうまく働かなくなり、ドラム式のメリットを発揮できなくなってしまいます。
洗濯物は、必ず推奨される量までに留めておいてください。
洗濯物は洗濯槽に放置せず、すぐに取り出して干す
洗濯物を洗濯槽に放置すると、雑菌が繁殖して悪臭のもとになりますし、カビも繁殖しやすくなります。洗濯物の臭い対策には、正しい洗濯方法と干し方が大切です。
洗濯が終わったらすぐに取り出し、洗濯物をきちんと広げてから干しましょう。洗濯物の間隔をきちんと空けて、風通りを考えて干すようにしてください。
どうしても忘れてしまう、すぐに取り出す時間がないという人は、乾燥機能付きの洗濯機に買い換えるのもおすすめです。
洗剤や柔軟剤を見直す
最近は、お肌や環境に配慮した洗剤が増えてきているので気にしすぎる必要はありませんが、合成界面活性剤の配分が多いものや強力な洗浄剤を使用しているものは、肌トラブルの原因になりやすいです。また、香料を多く使っている洗剤や柔軟剤も肌を強く刺激します。
気になる人は、「敏感肌用」「赤ちゃん用」などの表記がある洗剤・柔軟剤か自然素材を使ったものに変更してみましょう。また、重曹やクエン酸などのナチュラルクリーナーだけでも洗濯はできますので、そちらを試してみるのもおすすめです。
関連記事:ナノックス ニオイ専用の臭い対策|相性が良いおすすめの柔軟剤とは
関連記事:アタック3Xと他のアタックブランドとの違い|柔軟剤の組み合わせのポイント
おわりに:かゆみや湿疹は洗濯機や洗濯方法、洗剤の見直しで解決することも
皮膚のかゆみや湿疹の多くはアレルギーや乾燥肌からくるもので、お肌に触れる機会が多い「洗濯物」が原因になることも少なくありません。洗濯物由来の皮膚トラブルは、洗濯機のお手入れをこまめに行い、洗濯を正しい方法で行うことで改善することがあります。
ただし、古くなった洗濯機にはカビが溜まっていることも多いので買い替えや分解洗浄が必要な場合も多いです。洗濯機のお手入れはきちんとしている人は、買い替えや分解洗浄も視野に入れ、早めに対策をとりましょう。
関連記事:肌荒れ対策におすすめの柔軟剤と洗濯洗剤の組み合わせ|敏感肌・乾燥肌解消のポイントとは
コメント