マンションやアパートなどでも、一軒家でも、洋室の床の多くはフローリングになっています。ですから、一般的な居室でもっとも多く掃除するのはフローリングだと言えるでしょう。
畳の部屋に比べると非常に掃除しやすく、また馴染みも深いフローリングですが、居室に汚れは避けられません。この記事では、フローリングに多い汚れの原因やお手入れ方法、正しい掃除の手順やワックスについて説明します。
フローリングに多い汚れやトラブルを避けるには?
フローリングの汚れの原因はさまざまですが、主なものとしては以下が挙げられます。
- 足裏の皮脂汚れ
- 髪の毛やアカ
- 衣服の繊維クズ
- 砂ぼこり
- ダニのフンや死骸
- ペットの毛
- カビ菌
- 食べ物のカスや油脂
こうした細かい汚れの中には、肉眼で見えないほど細かいものもたくさんあります。食べ物のカスや人間のアカなどはダニのエサになり、皮脂汚れは雑菌が繁殖する原因となってしまいます。また、窓際の砂ぼこりや水分は、フローリングの汚れや劣化の原因となりますので、これも定期的な掃除が必要です。黒ずみが生じた場合は、通常のお手入れとは違う方法で汚れを落とさなくてはなりません。
フローリングに起こりやすいトラブルとしては、変色やシミ、傷、へこみなどが挙げられます。それぞれどのようにお手入れすればよいのか、ざっくりまとめると以下のようになります。
- シミや変色
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- コーヒーや料理の油などをこぼしてしまったら、すぐに拭き取る
- 液体をこぼしたまま放置していると、シミや変色を起こしたり、取り除きにくくなったりする
- しばらく放置してしまった場合は、雑巾に中性洗剤などを染み込ませて拭き取る
- ヒビや割れ
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- 経年劣化などにより、フローリングにヒビや割れが発生してしまうことも
- 発生してしまうと直すのが難しいため、日頃からの予防が大切
- 太陽光やエアコンの温風などが直接フローリングに当たらないようにする
- 電気カーペットはフローリングに直接敷かず、間に別のカーペットを敷くのもおすすめ
- 結露がフローリングに発生した場合、すぐに雑巾で拭き取り、部屋の換気を心がける
- 傷やへこみ
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- 椅子や机などを置いていると、フローリングに傷やへこみができてしまうことも
- キャスターのついた椅子なら、フローリングとの間にじゅうたんやカーペットを敷いて予防する
- テーブルなら、脚とフローリングの間にカーペットの切れ端やフェルトを挟み込んで予防する
このほか、日々のお手入れとしてはホウキで表面のゴミを取り除き、雑巾やモップで乾拭きするのが良いでしょう。フローリングにとって水分は大敵ですから、水を多く含んだ雑巾で水拭きしてしまうと、お手入れしたつもりでも逆効果になってしまうことがあります。乾拭きではどうしても落ちない汚れがある場合だけ、水を含ませた雑巾をよく絞り、表面を優しく拭き取ります。
また、後述しますが、表面を保護するためにワックスを塗るのも効果的です。
フローリングの掃除の正しい手順は?
フローリングの掃除は、大まかに以下の手順で行います。
- ドライシートのフローリングワイパーでホコリや髪の毛を取る
- 掃除機で細かいゴミを吸い取る
- 固く絞った雑巾で水拭きするか、ウェットシートで床についた汚れを拭き取る
- 水分が残らないよう、乾拭きで仕上げを行う
掃除機をかけるだけで済ませてしまう、フロアワイパーだけで済ませてしまう、という人も多いフローリングですが、両方を順番に使えばゴミやホコリを散乱させることなく、床の汚れを効率的に取り除けます。とくにドライタイプのシートを使うとホコリや髪の毛をしっかりキャッチしてくれますので、大きなゴミはまずワイパーでサッと取ってしまいましょう。
また、フローリングワイパーにウェットタイプのシートを取りつければ、手軽で身体への負担も少なく水拭きを行えます。ただし、前章でご紹介したように水分は大敵ですので、乾拭きで汚れが取りきれるようなら無理に水拭きを行う必要はありません。
フローリングワイパーのシートは、他にもモップやマイクロファイバーなどさまざまな種類がありますので、使いやすいものや用途に合ったものを使いましょう。日頃からこまめに掃除を行えば、汚れが溜まらず水拭きの頻度が少なくて済みます。
フローリングにはワックスをかけたほうがいい?
結論から言うと、フローリングにはワックスをかけた方が良いでしょう。その理由は、主に以下の4つのメリットにあります。
- 木材を保護する
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- フローリングの木材は水気に弱いので、キッチンや洗面所などの水はねしやすい場所は傷みやすい
- フローリングワックスをかければ、表面が樹脂コーティングされて水気を弾き、中の木材を守る
- 汚れがつきにくくなる
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- 水はねと同じように、樹脂コーティングで汚れがつきにくくなる
- 生活していると、どうしても床に何かをこぼしたり手アカ・ホコリ・油汚れなどがついてしまったりする
- フローリング表面がコートされていれば、汚れがつきにくいので掃除も乾拭きで済む
- 傷の予防になる
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- フローリングにものを落とすとへこみや傷の原因になったり、家具の移動で細かい傷がついたりする
- ワックスで樹脂コーティングされていると、こうした小さい傷を予防できる
- ツヤが出る
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- 長期間ワックスをかけずにいると、フローリングはツヤが消えて部屋全体も暗く見えてしまう
- 樹脂コーティングすると表面がピカピカになり、新築のように明るくなる
- 学校で新学期の教室にワックスがかけられていると、床が輝いて見えるのと同じ
ただし、中にはワックスをかけられない床もあります。その材質は「無垢材」と「ノンワックスフローリング」の2つで、これらにはワックスをかけてはいけません。無垢材とは天然の木をそのままスライスしただけの床材で、水を垂らすと染み込んで床材が変色してしまいます。ワックスも同じで染み込んでしまいますので、塗ることができません。無垢材は変色や傷も含めて天然の木の風合いを楽しむ床材ですから、ワックスがけをせず天然の木材を堪能しましょう。
ノンワックスフローリングの場合、フローリングの上にUVコート膜が加工されているため、ワックスを塗ってもうまく密着せず、すぐに剥がれてしまいます。最近の新築物件によく使われている床材ですから、ノンワックスフローリングかどうかを確かめるには施工業者に確認したり、フローリングの隅に少しだけワックスを塗って密着テストを行ったりしましょう。
ノンワックスフローリングに関しては、どうしてもワックスを塗りたい場合、プロの施工業者に頼めば塗ってもらえる場合もあります。自宅の床はノンワックスフローリングだけれどワックスで保護したい、という場合はプロに頼んでみましょう。
おわりに:フローリングは生活空間。こまめにワイパーをかけよう
フローリングは多くの家の居間に使われていて、人がさまざまな生活を行う場所です。そのため、髪の毛や皮脂汚れ、手アカ、砂ぼこりなどさまざまな汚れが溜まります。こまめにフロアワイパーなどで掃除を行いましょう。
一方、水分は大敵ですから、基本的な掃除は乾拭きで行います。どうしても落ちない汚れがある場合に水拭きをしたり、ワイパーのウェットシートを使ったりしましょう。
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