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換気扇・レンジフードを自分で掃除するにはどうすればいい?

換気扇のレンジフードを掃除する女性 お掃除のコツ

換気扇やレンジフードは、調理中の油がつきやすい場所です。蓄積された油汚れは、中性洗剤で擦ったりしただけでは落としきれないことも少なくありません。では、換気扇やレンジフードの汚れを家庭で掃除するにはどうすれば良いのでしょうか。

今回は、換気扇やレンジフードの汚れをとるために必要なものやその掃除方法、掃除の際の注意点についてご紹介します。

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換気扇・レンジフードの汚れをとるために必要なものとは?

換気扇やレンジフードにつく汚れの原因は、主に調理中に舞い上がった油と、空気中を舞っているホコリです。調理中に発生した水蒸気で油が舞い上がって換気扇やレンジフードにくっつき、その油汚れに換気で集まったホコリがくっついてベタベタとした汚れになります。この汚れが溜まってくると換気扇の性能が落ちて空気の循環が悪くなったり、故障の原因になったりします。

しかも、掃除をせず放っておけばおくほど、油汚れやホコリはどんどん溜まり、ちょっとやそっとでは落ちないガンコな汚れになってしまいます。その頃になると、料理に汚れが落ちてきて食中毒などの健康被害が起こったり、溜まった油汚れに発火して火事になったりする恐れも出てきます。そのような状態になる前に、定期的なお手入れを欠かさず行いましょう。

掃除する場所は、基本的に換気扇の外側「レンジフード周り」と、吸気口にあたる「フィルター」の2点ですが、余力があれば内部のファンまで掃除するのが良いでしょう。また、掃除を始める前に以下のような道具を準備しましょう。

  • ゴム手袋
  • ドライバー
  • いらないスポンジ、使い古しの歯ブラシ、爪楊枝
  • いらない布、キッチンペーパー
  • 新聞紙
  • 油汚れ用の洗剤や重曹セスキ炭酸ソーダなど
  • 衣料用の柔軟剤、またはヘアケア用のリンス

換気扇やレンジフードの掃除を行うときは、捨ててもいい道具で掃除しましょう。スポンジや布には特に油汚れがつくと洗っても落ちないほど汚れてしまうことが多いですから、使い古しやいらない衣類を切ったものなどを使いましょう。また、奥まで掃除するためには部品を取り外さなくてはならないため、ドライバーも必要です。

肝心の使う洗剤ですが、油汚れ用のアルカリ性洗剤、重曹、セスキ炭酸ソーダなどがおすすめです。油汚れは酸性の汚れですから、アルカリ性の洗剤や洗浄剤を使えばより落としやすくなります。市販の洗剤を使う場合は「油汚れ用」と表記があるもの、成分表示の「液性」が「アルカリ性(塩基性)」のものを使いましょう。

重曹やセスキ炭酸ソーダもアルカリ性の洗浄剤です。重曹を水に溶かした重曹水や、水の量を少なくしてより重曹の量を増やした重曹ペースト、重曹よりもさらに10倍ほど油汚れを分解する力が強いセスキ炭酸ソーダを使えば、比較的安全で効率よく汚れを落とせます。重曹やセスキ炭酸ソーダは100円ショップなどでも買えますので、手軽に使えます。

また、衣料用の柔軟剤やヘアリンスは、界面活性剤の効果で汚れをつきにくくするため、掃除の最後の仕上げに使います。この行程はなくても構いませんが、ひと手間かけておくとキレイな換気扇やレンジフードを長く保てるでしょう。

換気扇・レンジフードのタイプ別の掃除方法は?

キッチンについている換気扇には、大きく分けて2つのタイプがあります。シロッコファンタイプ(レンジフード)とプロペラファンタイプの2つで、それぞれつくりが異なります。

シロッコファンタイプ(レンジフード)
  • 大きなフードを設置し、そこでコンロ周辺から出る湯気や油煙をキャッチし、ファンやダクトを通じて室外に送り出す
  • アイランドキッチンなど、屋外に直接面する壁がなくても設置できるため人気
  • コンロ上を覆うように広がるフードが、蒸気や油煙をうまくファンに導いてくれる
  • 一方で、部品が多く分解や掃除、再度の取りつけに時間がかかるため、面倒だという意見も多い
プロペラファンタイプ
  • 従来型の、コンロの側の壁が屋外に直接面しているとき多く採用される換気扇
  • レンジフードのようにコンロ上を覆うものがない場合も多く、湯気や油煙がキッチンに広がりやすい
  • そのため、レンジフードのようにフード部分だけを換気扇まわりに取りつけていることも
  • 部品の数が少なく、直感的に取り外しや取りつけができるので掃除しやすい
  • 一方で、外気の状態をまともに受けてしまうことから、強風のときにファンが回らなかったり、外気が入ってきてしまったりすることも

このように、シロッコファンタイプとプロペラファンタイプはつくりが異なるため、掃除の仕方も異なります。それぞれのタイプ別の掃除方法について、詳しく見ていきましょう。

シロッコファンタイプの掃除方法は?

シロッコファンタイプは部品が多く掃除が面倒とよく言われますが、それはプロペラファンタイプと比べたときのことで、基本的には取扱説明書を見ればわかるようになっています。ここでは、重曹を使った掃除方法を例に、掃除の手順をご紹介します。

  1. 電源をオフにし、レンジフードの電源を管理するブレーカーを落とす
  2. フィルターを外す(整流板があれば、それも一緒に外す)
  3. 新聞紙の上にフィルターを置き、重曹を粉のまままぶして3時間置く
  4. シロッコファンの落下を防いでいる「オリフィス」と、「シロッコファン」を取り外す
  5. 「オリフィス」と「シロッコファン」に、固めに作った重曹ペーストを塗り、ラップで覆って30分置く
  6. 柔らかめに作った重曹ペーストをいらない布に取り、フードの内外やシロッコファンが入っている部分を磨き、汚れが落ちたら最後にキレイな布に水を含ませ、水拭きする
  7. オリフィスとシロッコファンのラップを取り、歯ブラシやスポンジ、爪楊枝などを使って隅まで丁寧に磨き、最後に水洗いする
  8. フィルターを歯ブラシで磨き、油汚れを取り除く。目詰まりが気になるところには爪楊枝を使い、最後に水洗いする
  9. 全ての部品をしっかり乾燥させ、元通りに取りつける

基本的にはこの重曹による掃除で構いませんが、アルミ製のシロッコファンに重曹を使うと黒ずんでしまいます。変色するだけで性能が落ちるわけではありませんが、アルミ製のシロッコファンの場合、重曹は避けて取扱説明書に指定された洗剤を使うのが良いでしょう。

シロッコファンタイプの掃除で重要なのは、パーツごとの掃除時間の配分や重曹の使い分けです。上記のような手順で行えば、フィルターの汚れが分解されるのを待っている間に他の部品の掃除ができますので、効率的に掃除が行えます。

プロペラファンタイプの掃除方法は?

プロペラファンタイプは、キッチンから見えやすい場所にありますが、位置が高いということでもあります。この点に注意して取り外しや取りつけを行いましょう。こちらも、重曹を使ったやり方を例にご紹介します。

  1. 換気扇のプラグを抜き、換気扇の電源を管理するブレーカーを落とす
  2. フィルターがついている場合、フィルターを外す
  3. 新聞紙の上にフィルターを置き、重曹を粉のまままぶして3時間置く
  4. ネジを逆に回すようにして、プロペラ留めとプロペラを外す
  5. 前面カバーを外す
  6. キッチンシンクにフィルター以外の部品を置き、固めに練った重曹ペーストを厚めに塗り、ラップをする
  7. 30分ほど経過したら、歯ブラシやスポンジで隅々まで磨く
  8. フィルターを歯ブラシで磨き、油汚れを取り除く。目詰まりが気になるところがあれば、爪楊枝を使って取り除く
  9. すべての部品を丁寧に水洗いした後、しっかり乾燥させてから元通りに取りつける

プロペラファンタイプの換気扇は、パーツが樹脂のツメや金属のネジなどで取りつけられています。そのため直感的な取りつけ・取り外しができますが、うまく外せないときに無理やり力を入れるとツメを壊してしまうこともありますので、必ず取扱説明書を見ながら行いましょう。

換気扇・レンジフードの掃除をするときの注意点は?

換気扇やレンジフードの掃除は、だいたい3ヶ月に1回〜半年に1回くらい行うのが理想的です。キッチンの換気扇は毎日使う場所ですから、使う度に油とホコリが溜まってしまい、次第にもこもことしたホコリの塊になってしまいます。そのままの状態で換気扇やレンジフードを使い続けていると、回転による振動や空気の流れによって、ホコリの塊が換気扇から降ってくることも考えられます。

調理中にホコリの塊が鍋やフライパンに入ってしまうと、料理に混ざって食中毒などの健康被害を起こすこともあります。また、ホコリ汚れにコンロから火が回って火災を引き起こすことも考えられます。このような事態に陥らないよう、ホコリを溜めすぎないタイミングでの掃除が必要なのです。

また、換気扇やレンジフードはデリケートで高価な設備です。そのため、以下のようなことに注意しましょう。

  • 無理な掃除を行うと、部品を傷めてしまう
  • 汚れ予防に、使い捨てフィルターやヘアリンスを使うと良い

まず、無理な掃除とは力任せに部品を取り外したり取りつけたりすることです。このような掃除を繰り返していると、換気扇の心臓部であるモーターに異常をきたしたり、モーターからファンに動力を伝える軸がブレてしまい、正しくファンが回らなくなってしまったりします。

また、早くきれいにしたいからと無理に強力な洗剤を使ったり、目の粗いクレンザーを使ったりすると、塗装が剥げてそこから錆びてしまうことも考えられます。掃除の前には取扱説明書をしっかり読み、掃除方法をきちんと理解してから取りかかりましょう。

さらに、日頃から汚れを溜まりにくくするためには、使い捨てフィルターやヘアリンスなどを使うのも有効です。使い捨てフィルターをかけておき、汚れが気になったらすぐに取り替えることで、ファンに汚れがつきにくくするか、静電気に引き寄せられやすいホコリの性質を逆手に取り、ヘアリンスを塗って静電気を防止しておく方法です。

ファン部分やフィルター部分にヘアリンスや柔軟剤を薄く塗っておくことで、静電気でホコリが集まるのをある程度阻止できます。このように、まずは汚さない予防を徹底し、掃除の回数を減らすのも重要です。

関連記事:キッチンの掃除の基本 ― 場所別でわかる台所掃除のポイント

おわりに:換気扇やレンジフードはアルカリ性の洗剤や洗浄剤で掃除しよう

換気扇やレンジフードには、調理中に舞い上がった油汚れとホコリが混ざった汚れがくっついてしまいます。油汚れは酸性の汚れですから、油汚れ用のアルカリ性洗剤や、重曹やセスキ炭酸ソーダなどのアルカリ性の洗浄剤を使って掃除しましょう。

また、シロッコファンタイプとプロペラファンタイプでも掃除の方法が異なりますので、自宅の換気扇やレンジフードがどのタイプなのかを確認し、取扱説明書をよく読んでから行いましょう。

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