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卵のサルモネラ食中毒を防ぐためにできる対策は?

生卵のイメージ画像 食事・料理

食中毒と一口に言ってもさまざまな病原体によるものがありますが、卵で起こる食中毒と言えば、サルモネラ菌による食中毒が有名です。学校や福祉施設、病院などで集団感染する例も多く、死に至る例も確認されています。

では、卵からのサルモネラ食中毒を防ぐためには、どのようなことに気をつければ良いのでしょうか。サルモネラ食中毒の概要や日本での取り組み、家庭でできることについてご紹介します。

サルモネラ食中毒とは?

サルモネラ菌とはさまざまな動物の消化管内に生息する菌で、鶏はもちろん、豚や牛にも生息しています。そのため、卵や肉がサルモネラに汚染されてしまうことがあり、人間の口から体内に入ると食中毒を引き起こします。20℃以上になるとよく増殖するようになり、37℃が最も増殖しやすい温度とされていますが、熱に弱く十分に加熱(70℃、1分程度)すれば死滅します。

卵では殻の表面だけでなく、卵黄の表面や卵白が汚染されていることもあります。サルモネラ菌は亀などの爬虫類にも生息しているため、ペットとして飼っている人は触れた後、手をよく洗いましょう。一般にスーパーなどで販売されている卵は、傷や血のついた卵を除き、重さで区分けされた後に温水で洗い、次亜塩素酸ナトリウム溶液で消毒するという過程を経ています。

しかし、それでも調理方法や取り扱い方法の不備などによって食中毒が発生してしまっているのが現状です。事件数が多い原因食品としては洋菓子・オムレツ・自家製マヨネーズ・卵納豆・だし巻き卵・卵入りどんぶり・とろろ・卵焼きなどで、生卵はもちろん、卵の加工品も含めてサルモネラ菌との関連性が高いと言えます。

サルモネラ菌に感染すると、主に4〜72時間後に悪心・嘔吐・腹痛・下痢・発熱などの症状が現れます。特に発熱は39℃以上の高熱になることも多く、脱水症状を引き起こすこともあり、小児や高齢者の場合は重症化して稀に死に至る場合もあります。3日程度で主な症状はおさまりますが、サルモネラ菌が作り出す「内毒素」によるショックで死に至ることもあり、油断はできません。

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日本の卵は生で食べても本当に大丈夫なの?

上記のように、サルモネラ菌は卵の殻だけでなく、内部が汚染されていることがあります。これはなぜかというと、サルモネラ菌の感染経路は「on egg感染」と「in egg感染」の2種類があるからです。

on egg感染
鶏の消化管などに存在するサルモネラ菌が、糞便と一緒に卵の表面についてしまうもの
in egg感染
サルモネラ菌に感染している鶏の卵巣や卵管をサルモネラ菌が汚染し、卵の形成過程で内部に取り込まれてしまうもの

このうち、「on egg汚染」の方は、最初にもご紹介したとおりパックに詰められて流通する前に卵殻の洗浄と殺菌が行われていますので、ほとんどが除去されています。具体的には、GPセンター(鶏卵格付包装施設)に集められて傷や血がついた卵は取り除かれ、次亜塩素酸ナトリウム150rpm溶液などで消毒・洗浄されます。

ただし、上記のような処理が行われるのはスーパーなどで流通する卵の場合で、放し飼いやいわゆる自然卵など、養鶏場から直接宅配されてくるタイプの生産卵については個々の養鶏場が処理を行いますので、生産者と消費者の信頼関係に基づいて行われていると言えます。

では、「in egg汚染」の方ですが、これは卵内部に存在する汚染ですから、卵殻の洗浄や除菌では取り除けません。そのため、全国の養鶏場では、親鶏がそもそもサルモネラ菌に感染しないような取り組みが行われています。

このようにしっかりと衛生管理が行われた結果、日本で一般的に市販されている卵がサルモネラ菌に汚染されている確率は非常に低くなっています。食品安全委員会が実施した研究によれば、日本全国から市販の卵を約10万個集めて調べたところ、サルモネラ菌に汚染されていたのは3個でした

さらに2万個の卵から汚染は検出されなかった、というデータも併せ、汚染の確率は0.0029%という極めて低い割合としています。ですから、汚染された卵を食べてしまう確率は非常に低いと考えられますが、しかしゼロではないことに注意しなくてはなりません。サルモネラ菌による食中毒がまだ0件になっていないことを鑑みても、安心しすぎないようにしましょう。

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卵のサルモネラ食中毒を予防するにはどうすればいい?

卵によるサルモネラ食中毒を予防するためには、購入から食事まで以下のようなことに気をつけましょう。

購入時
  • きれいでひび割れのない、新鮮な卵を購入する
  • 産卵日・包装日・期限表示などの日付をしっかり確認する
保存方法
  • 卵を持ち帰ったら、すぐに冷蔵庫に入れる
  • 10℃以下の環境で保存し、期限表示内に食べきる
下準備
  • 卵や卵を割ったボウルなどの容器・器具は使った後、よく洗う
  • 洗った後に熱湯をかけるとさらに安心
  • 卵は使う直前に、使う分だけ割る。割ったままの状態で放置すると細菌が増えやすくなる
調理
  • 黄身も白身も、固くなるまで十分加熱する
  • ゆで卵の場合、沸騰してから5分以上加熱する
  • カスタードを作るときは、金属製のスプーンでかき回して薄い膜がつくまで加熱する
  • 自家製マヨネーズを作るときは、ひび割れた卵は使わず、作ったらすぐに使いきる
食事
  • 卵かけご飯やすき焼き、納豆など生で食べるときはひび割れたり壊れたりした卵を使わず、食べる直前に割る
  • 温かく食べる料理は常に温かく(65℃以上)、冷やして食べる料理は常に冷たく(10℃以下)しておくと細菌が増えにくい
  • 十分に加熱していない卵料理は、調理を始めてから2時間以内に食べきる
  • 高齢者や2歳以下の乳幼児、妊娠中の女性、免疫機能が低下している人は卵を生で食べないよう注意する

また、残った卵料理は、時間が経過してしまっていればもったいないと思っても捨てましょう。特に、十分に加熱されていない卵料理の場合、菌が死滅せずそのまま増殖している可能性があります。基本的には食べきれる量だけ卵を調理するよう心がけ、残ってしまったものは時間が経たないうちに消費しましょう。

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卵を生で食べられる期限はいつまで?

平成11年(1999年)に食品衛生法施行規則が改定され、自宅での殻つき卵の10℃以下の冷蔵保存について、万が一卵内にサルモネラ菌が存在してもほぼ安全に生食できる期限を「賞味期限」として表示するよう義務づけられました。

これは、サルモネラ菌の増殖には鉄分が必要なのですが、その鉄分は卵黄中にのみ存在し卵白中には存在しないため、鮮度が低下して卵黄膜が破れない限り卵白中のサルモネラ菌は増殖しにくいと言えるからです。一般的に、春や秋は産卵から25日以内、夏は16日以内、冬は57日以内とされています。

このように季節によって差が出るのは、鮮度の低下に温度が関係しているからで、夏は短く、冬は長くなっています。そこで、実際に表示される期限は最も短い夏を基準とし、年間を通してパック詰め後2週間(14日)程度を賞味期限と設定している場合が多いです。

ゆで卵などの加熱処理したものに関しては、動物性タンパク質の食品であることから、牛肉や豚肉を加熱調理した場合と同程度である2〜3日以内に消費するのが望ましいと言えます。もちろん、その期限内でできるだけ早く消費する方が安全なのは言うまでもありません。

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おわりに:卵のサルモネラ食中毒を防ぐためには、期限を守り十分な加熱をしよう

サルモネラ菌は動物の腸管内に存在する細菌ですから、鶏だけでなく豚や牛に存在することもあり、卵や肉が汚染されてしまうことがあります。市販されている卵は殺菌・消毒処理がされていますが、それでも汚染がゼロではありません。

ですから、卵を生食するときは賞味期限を守るとともに、できるだけ加熱調理するよう心がけましょう。また、残ってしまった料理は時間が経ったら捨てること、食べ切れる量しか作らないことも重要です。

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