尿臭やアンモニア臭の原因と臭いを消す対策

お掃除のコツ

2025.03.13

尿臭やアンモニア臭は悪臭の中でも独特で、掃除や洗濯をしても消せないことも多いです。育児・介護をしている家庭やペットを飼っている家庭はもちろん、加齢臭・疲労臭が起こりやすいミドル世代以上も悩まされている人が多いと思います。今回は、尿臭・アンモニア臭の原因と対策について解説していきます。

尿臭やアンモニア臭が発生する原因
尿臭やアンモニア臭に気をつけたい物・場所
尿臭・アンモニア臭を消すための対策
おわりに：尿臭・アンモニア臭は空気を介して広がるのでこまめな対策が大切

尿臭やアンモニア臭が発生する原因

尿の臭いの強さや臭い方は健康状態や食べた物などで変化しますが、尿に含まれる尿素が分解されることで発生するアンモニアが主な原因です。アンモニアは、鼻を刺激する「ツーン」とした臭いがして、非常に強く、不快な臭いがします。健康状態を確認するときは別ですが、掃除や洗濯で気になる尿臭は、ほとんどの場合アンモニア臭のことを指します。

ただ、アンモニア臭がする原因は尿だけではありません。アンモニア臭は、口臭・汗臭・体臭・ゴミなどからも発生します。この中で掃除や洗濯に関係するのは汗臭とゴミです。汗は、体調や生活習慣などで成分や臭いが変化します。汗臭からアンモニア臭がするのは、疲労やアルコールのとり過ぎ、ストレス、運動不足などが原因になることが多いといわれています。

また、ゴミが腐敗する過程で、アンモニア臭が発生する場合があります。アンモニア臭のほとんどは尿が原因になりますが、掃除や洗濯をするときには、汗やゴミが原因のアンモニア臭の対策もする必要があります。

尿臭やアンモニア臭に気をつけたい物・場所

一般家庭では、以下の物や場所で尿臭・アンモニア臭が起こりやすいです。

トイレ

トイレは排尿をする場所なので、必然的に尿臭やアンモニア臭が発生しやすい場所になります。尿臭やアンモニア臭は、主に便器・便座から発生しますが、跳ね返りなどで尿が付着した場所も尿臭やアンモニア臭が発生します。男性が立っておしっこをすると、跳ね返りが起こり臭いがひどくなりやすいので、特に注意が必要です。また、跳ね返りや尿をこぼしたりなどで尿が付着していなくても、空気中に含まれる水蒸気に溶け出したアンモニアが付着すると、その場所から尿臭やアンモニア臭が発生するようになります。

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衣類

尿もれ・失禁などで衣類に尿汚れがつくと、衣類から尿臭やアンモニア臭が発生するようになります。尿やアンモニアはアルカリ性の汚れ・臭いのため、基本的に中性や弱アルカリ性の洗濯洗剤ではしっかり落とせない場合があります。落としきれない尿やアンモニアの汚れが蓄積していくことで、臭いはどんどんひどくなっていきます。

また、衣類に付着した汗のアンモニア成分や衣類に残った皮脂汚れ・タンパク質汚れを分解するときに発生するアンモニアが、衣類の尿臭・アンモニア臭の原因になることがあります。汚れが衣類の繊維の奥まで入り込み、固くこびりついた状態になると、アンモニア臭だけでなく、さまざまな不快な臭いが発生するようになります。

寝具

ベッド・マットレス・布団などの寝具は、頻繁にお洗濯ができません。寝ているときには大量の汗をかくため、寝具に染み込んだ汗汚れが蓄積すると、アンモニア臭が発生するようになります。もちろん、赤ちゃんや小さな子どもがおもらししたときにつく尿汚れや、介護の際につく尿汚れも、尿臭・アンモニア臭の原因になります。

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壁・床・天井

上記でも説明したように、空気中の水蒸気に溶け出したアンモニアは、尿臭・アンモニア臭の原因になります。空気中に存在するアンモニアは空気中に漂い、風に流されて壁・床・天井に付着すると、そこからアンモニア臭が発生するようになります。壁・床・天井のアンモニア臭は、汚れが蓄積していくことでさらにひどくなっていきます。

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カーペット・畳

カーペットや畳は、人の汗汚れや皮脂汚れが蓄積しやすい場所です。裸足で生活している人は、特に足裏の汗や皮脂が付着することになるので、さらに臭いがひどくなります。ペットの粗相や赤ちゃん・小さな子どものおもらし、介護の際の尿汚れも、尿臭・アンモニア臭の原因です。汚れをきちんと落とせず、蓄積していくと、臭いはどんどんひどくなっていきます。

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ゴミ箱

ゴミ箱には、ゴミから発生したアンモニア臭が付着しています。これをきちんと掃除して落とさないと、どんどん蓄積していきアンモニア臭が発生するようになります。なお、アンモニア臭はアルカリ性の臭いなので、定期的に掃除していてもきちんと落とせていない場合があります。

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エアコン・換気扇・換気口

エアコン・換気扇・換気口に、尿汚れなどが直接付着することはほとんどありませんが、空気中の水蒸気に溶け出したアンモニアがエアコン・換気扇・換気口やフィルターに付着すると、尿臭・アンモニア臭が発生することがあります。エアコン・換気扇・換気口の尿臭・アンモニア臭は、空気の流れが滞り、尿臭・アンモニア臭が室内に溜まることで発生しやすくなります。

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尿臭・アンモニア臭を消すための対策

尿臭やアンモニア臭は一度発生すると、きちんと対策をしないと消すことは難しく、対策をしないままでいると臭いはどんどんひどくなっていきます。>尿臭・アンモニア臭を消すには、以下の対策がおすすめです。

洗濯の対策

衣類やシーツ、ベッドカバー、カーテンなど、布製品についた尿臭・アンモニア臭は、お洗濯をするときに対策が必要になります。クエン酸やお酢でつけ置き洗いにする方法もありますが、今は酸性の洗濯洗剤も汚れ落ちが良く、レノアクエン酸in超消臭のようなすすぎ洗浄剤もあります。クエン酸やお酢を使ってのお洗濯は手間がかかって大変ですし、クエン酸やお酢の特有の臭いの方が気になるという声も多いです。基本的には、定期的に酸性の洗濯洗剤でお洗濯することをおすすめします。

なお、繊維の奥にこびりついて固まった汚れについては、弱アルカリ性の強めの洗濯洗剤がおすすめです。状況に応じて、中性と酸性の洗濯洗剤を使い分け、それでも落ちないひどい汚れがあるときに弱アルカリ性の洗濯洗剤を使う対策を試してみてください。なお、生乾きもアンモニア臭の原因になることがあります。湿気が多いとき、天気が悪いとき、部屋干しするときに衣類を干す場合は、十分に注意するようにしてください。乾燥機や浴室乾燥機、衣類乾燥除湿機を使うようにしてもいいと思います。

掃除の対策

掃除の対策もお洗濯の対策と同様、定期的に酸性の掃除用洗剤を使って掃除することが対策の基本になります。ただ、衣類と違い、住居内では酸性洗剤が使えない物・場所も多くあり、クエン酸のようなマイルドな作用の酸性洗剤も使えない場合もあります。このような物・場所は、掃除をこまめに行い、カバーなどを使用し、汚れがひどくなったら交換できるようにするなどで対策することができます。

消臭スプレー・消臭剤の対策

消臭スプレーや消臭剤で尿臭・アンモニア臭を根本的に解決することはできませんが、臭いを軽減することはできます。消臭スプレー・消臭剤を選ぶときは、香りでごまかさない消臭効果が高いものを選ぶようにしましょう。最近は、尿臭・アンモニア臭に特化した消臭スプレー・消臭剤もいくつか販売されています。

換気・空気清浄機

上記で説明したように、アンモニアは空気中の水蒸気に溶け込み悪臭を発生させ、壁・天井・床・カーペット・その他の布製品に臭いを広げていきます。定期的に換気して空気をキレイにすることで、尿臭・アンモニア臭の悪化を防ぐことができます。換気とあわせて空気清浄機を使うこともおすすめです。

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おわりに：尿臭・アンモニア臭は空気を介して広がるのでこまめな対策が大切

尿臭やアンモニア臭は、通常の洗剤では落としにくく、なかなか消せないことも多いです。通常の洗剤と酸性洗剤をうまく使い分けながら、こまめに掃除して、消臭剤も併用することで消すことができます。また、アンモニアの臭いは空気中の水蒸気に溶け込み、室内に広がります。こまめな掃除・洗濯で臭いの元を絶ちつつ、定期的に換気する・空気清浄機を使うなどして、空気をキレイに保つようにしましょう。