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白カビはどうやったら除去・掃除できるの?

床にはえた白カビ ハウスダスト(ダニ・カビ)

白カビとは、名前の通り白い色が特徴的なカビのことです。同じように色で呼ばれるカビには「黒カビ」「青カビ」「赤カビ」などがありますが、いずれも繁殖したときの見た目に特徴があるため、このように色の名前の俗称で呼ばれています。

では、白カビとは具体的にどんなカビのことで、どうやって除去・掃除すれば良いのでしょうか。特徴やはえやすい場所、除去の手順などを順にご紹介します。

白カビの特徴って?

白カビとは、食品などに発生する身近なカビの一つで、ふわふわとした見た目からホコリなどと見間違えられることも多いです。白カビを使ったチーズ(カマンベール、ブリーなど)など、中には人間に有益な種類もいます。白色という見た目以外は他のカビと特徴はほとんど変わらず、通常は空気中に漂っていて、湿気が高く栄養分が多いなど繁殖しやすい場所に付着すると、そこで増殖していきます。特に押入れやタンスなど、自然素材に付着しやすいです。

水回りに発生しやすい黒カビ同様、梅雨の時期には家全体の湿度が上がるため、ホコリなどの汚れがある場所では白カビが簡単に発生しやすくなります。しかし、黒カビと違って素材の奥深くまで「根」を張らず表面だけに発生することが多いため、できてから時間が経っていなければ、簡単に完全に取り除けます。

白カビをそのままにしておくと、付着した素材を傷めてしまったり、アレルギーを引き起こしたりと有害なことばかりなので、早めに取り除いてしまいましょう。増殖した白カビの胞子を吸い込んでしまうと、喘息やアレルギー性鼻炎などの原因になることもあります。白カビが発生しているのを見つけたら、すぐに落としてしまいましょう。

関連記事:ハウスダストにはどんな害がある?おすすめの対処法は?

白カビはどんなところにはえやすい?

白カビも他のカビと同じように、以下の条件が揃うと発生しやすくなります。

  • 20〜30℃の温度
  • 60〜70%以上の湿度
  • 酸素(空気)
  • ホコリ、ゴミなどの栄養分

空気中の酸素は人間が生きていくためにも必要ですし、室温も人間が過ごしやすい環境とほぼ同じです。ですから、これらの条件を取り除くのは現実的ではありません。そこで、人間がコントロールすべきなのは湿度と栄養分、と考えて良いでしょう。特に、カビはホコリのほか、食べカスやダニの死骸、皮脂汚れやアカなどを好んで栄養分にしてしまいます。こまめに掃除を行い、これらの汚れを溜め込まないようにしましょう。

また、カビ類は湿度が80%を超えると爆発的に繁殖するとされています。湿気が多い梅雨の時期には除湿機や除湿剤などを上手に取り入れ、晴れた日には必ず換気をするなど、できるだけ湿度を下げるよう気をつけましょう。特に白カビが発生しやすい場所として、以下のような場所が挙げられます。

押入れ
  • 布団や衣類などの布製品が収納されるため、布が湿気を吸って湿度が上がりやすい
  • 布団をそのまましまうと、寝汗に含まれる水分と皮脂などの汚れで特にカビがはえやすい
  • 白カビは木材でできた床や壁にできやすいことから、知らない間に押入れの奥でカビが繁殖していることも
  • なんとなくカビ臭いな、と感じたら一度収納しているものをすべて取り出し、確認する
  • 布団や洋服にカビがうつってしまう前に、早めに対処する
下駄箱
  • い草は湿気を吸ったり吐いたりする「調湿作用」があり、新しいほど働きが強い
  • 梅雨時などに湿気を吸い続け、溜まった湿気で白カビが発生してしまうことも
  • できてすぐの表面だけの白カビなら、簡単に取り除ける

特に、押入れや下駄箱などの収納は、湿気を吸った衣類・布団・靴などをそのまま収納してしまうと、湿気も一緒に閉じ込めてしまうことになり、カビの好む湿度を保ってしまいます。しかも、これらの場所は生活する部屋と異なり、あまり頻繁に掃除を行いませんので、カビの栄養源となるホコリなどの汚れがあっても気づきにくいのです。

衣類がぎゅうぎゅうに詰め込まれたクローゼットなども要注意です。服も湿気を吸いやすいため、ハンガーなどでかけていても服どうしが密着するほど詰め込んでいる場合は、やはり湿気がこもりやすくなります。できるだけ服どうしの間隔を開けるようにするか、除湿剤を使ったり、こまめに換気したりして湿気がこもらないよう気をつけましょう。

▼ 湿気対策に関する記事はこちら

白カビの掃除方法は?

最初にご紹介したように、白カビは黒カビと異なり、素材の奥まで根を張るタイプのカビではありません。そのため、アルコール除菌で十分取り除けるのです。消毒用のアルコールは揮発性が高く、すぐに蒸発しますので、自然素材を傷めにくいのも大きなメリットです。掃除の前には、まず以下のものを準備しましょう。

  • アルコール除菌スプレー(消毒用エタノール)
  • いらない布(※乾いて清潔なもの)
  • マスク、手袋

基本的な方法は、アルコールをいらない布に含ませ、拭き掃除をするだけです。カビはアルコールに触れると死滅しますので、簡単に除去できます。ただし、スプレータイプのアルコールを直接カビに吹きかけるとその勢いでカビの胞子が撒き散らされてしまいますので、スプレーは布に吹きつけ、アルコールを含ませた布で静かに拭き取るようにしましょう。

また、掃除中にカビを吸い込んだり、アルコールで肌を傷めたりしないよう、マスクと手袋は必ずつけて行いましょう。準備が整ったら、以下の手順で掃除を進めていきます。

収納物などをどかす
  • 掃除しやすいよう、カビの周囲にあるものをどかす
  • どかすときは、カビが付着していないかよく確認する
布にアルコールを含ませる
  • いらない布にアルコールを含ませ、しっかり湿らせる
手早く拭く
  • カビの胞子を飛び散らせないよう静かに、しかし手早く拭き取る
  • カビのある場所よりも少し外側から中心に向かって拭いていく
  • 最後に、キレイな面にアルコールを含ませ、全体を拭き取る
換気し、完全に乾かす
  • 換気して、素材を完全に乾かす
  • 湿ったままだとカビが再発する可能性があるため、完全に乾かしてから物を戻す

カビ取り剤といえばカビキラーなどの塩素系漂白剤が有名ですが、自然素材に使うと成分が染みてしまい、傷んだり色落ちしてしまったりしますので、基本的には使わないようにしましょう。アルコールで十分カビを落とせますので、使っている最中も必ず換気が必要な塩素系漂白剤をわざわざ使う必要はありません。

ただし、アルコールはワックスに使うと反応して白く濁らせてしまうことがありますので、ワックスが塗られたフローリングなどに使う場合はあらかじめ目立たない場所で試し、色が変わらないことを確認してから使いましょう。

服など衣類についた白カビもアルコールで落とせる?

白カビが収納していた衣類などについてしまった場合も、消毒用アルコールで落とせます。黒カビのように繊維の奥まで入り込むタイプのカビではありませんので、消毒用のアルコールを吹きつけて払えば簡単に取り除けます。その後、ワイドハイターなどの酸素系漂白剤を使い、普通に洗濯すればキレイになります。自宅で洗濯できない素材の場合は、クリーニングに出すと安心です。

白カビの予防対策ってどんなことをすればいいの?

白カビを取り除いた後は、再発しないよう以下のようなことに気をつけましょう。

風通しを良くする
  • 定期的に窓を開けて換気したり、引き戸は常に数cmくらい開けたりしておく
  • 押入れや下駄箱の場合は、窓を開けたときに一緒に扉を開けておく
  • 湿気を吸い込みやすい布団の下にはすのこを敷き、風が通るようにしておくとよい
湿った状態で収納しない
  • そもそも湿り気を収納場所に持ち込まない、というのも重要ポイント
  • 一日履いた靴は半日干してから収納する、天気のいい日には布団を干すなど

上記の予防対策は、白カビだけでなく多くのカビに対して有効です。どれもそれほど手間のかかることではありませんので、ぜひ「晴れた日には扉や窓を開けて換気」など、覚えやすく着手しやすいことから始めてみましょう。

おわりに:白カビは消毒用アルコールで除去できる!

白カビの中には、カマンベールチーズなどに使われるような人間にとって有益なものもありますが、自然素材にくっついて素材を傷めたり、胞子を吸い込んだ人がアレルギーを起こしたりすることもあります。

そのため、発見したらすぐに除去しましょう。基本的には、アルコールを染み込ませたいらない布で静かに拭くだけでかまいません。ただし、掃除中はマスクと手袋をつけ、カビの胞子を吸い込まないよう気をつけましょう。

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