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お部屋のカビを掃除&予防するコツとは?

洗剤で部屋の壁のカビ掃除をする画像 ハウスダスト(ダニ・カビ)

梅雨の時期を始めとして、じめじめと湿気の多い時期にはカビが生えやすいものです。カビは不衛生な状態の代表的なものですから、できるだけ防ぎたいですし、発生してしまったらすぐに掃除したいものです。

そこで、今回はお部屋のカビを掃除する方法と、カビが再発生するのを予防するための方法をご紹介します。お部屋を清潔に保つコツの一つとして、ぜひ実践してみてください。

部屋のカビの種類と原因は?

お部屋に発生するカビは、主に以下の4種類とされています。

黒カビ(クロカワカビ)
  • 家中のどこにでも存在し、結露の多い場所に生えるカビとして有名
  • 黒いカビを見つけたらほぼ間違いなく「黒カビ」と言えるほどポピュラー
  • 浴室の溝、ゴムパッキン、壁、窓枠などの近くに生えていることが多い
  • アレルギーの原因になりやすいカビでもあり、注意が必要
青カビ
  • 厳密には約150種類に分類されるカビで、ほとんどが繁殖すると青緑色のコロニーをつくる
  • りんごやみかんなどの果物類、パン、靴など、物体の表面に沿うように発生する
  • 青カビは、自然界に広く存在するカビであり、食品を腐らせるため衛生管理に注意が必要
ススカビ
  • ススカビは、物件の中にもよく存在していて、他のカビ同様、湿度が高い場所を好む
  • 浴室、トイレ、キッチン、排水口のほか、エアコンや冬の窓枠など結露が起こりやすい場所に発生しやすい
  • アレルギー性鼻炎の原因になりやすく、花粉症やハウスダストアレルギーの人では特に症状を悪化させないよう繁殖を防ぐ工夫が必要
麹カビ
  • 約150種類存在し、日本では古くから多方面で活用されてきた
  • 味噌・醤油・焼酎などを作るカビで、日本人には昔から身近なカビと言える
  • 一般的には粉状の粒子になり、湿度の低い乾いたところでも繁殖するという特徴がある
  • 「アフラトキシン」という毒を作り、肝臓がんを引き起こす危険性もあるため注意が必要
  • パン、ピーナッツ、とうもろこしなどの食材に発生しやすい

以上のカビの特徴を見てもわかるように、麹カビを除けばほとんどのカビには湿度が重要であることがわかります。ただし、単に湿度が高ければ発生するというわけではなく、そこに温度や風通しの悪さなどが重なると発生しやすいのです。具体的には、以下のような4つの条件が揃うとカビが生えやすいことがわかっています。

  • 部屋の湿度が70%以上
  • 部屋の温度が10〜35℃くらい
  • ホコリ、木くず、食べカスなどカビの栄養になるものが落ちている
  • 酸素が周囲にある

部屋の湿度が70%以上になることはそう多くないかもしれませんが、40〜60%くらいでも風通しが悪く結露しやすい環境にあるとカビが生えやすいとされています。昔の日本では春から夏にかけての梅雨を含む高温多湿の時期にカビが生えやすいとされていましたが、近年では住宅の仕様も変わり、冬でも室内が暖かく窓ガラスなどに結露する家も少なくありません。

そのため、一年中カビが生えやすい環境が保たれてしまっていると言えます。やっかいなことに、カビが好む室温も酸素も人間が必要とするものです。ですから、カビが生えにくい環境にするためにはまず「湿度が高すぎないか」「ホコリや木くず、食べカスなどが落ちていないか」「風通しは悪くないか」という3つのポイントを意識しましょう。

部屋にカビがはえたときの掃除方法は?

カビが生えてすぐの状態なら掃除は非常に簡単・シンプルで、アルコールで拭き掃除を行うだけです。カビを構成しているタンパク質はアルコールに触れると壊れてしまうので、アルコールでサッと拭くだけでカビは死滅するのです。強力なカビ取り剤を使わなくても、アルコールならすぐに蒸発して人体にも悪影響が少ないので、赤ちゃんやペットがいるお家でも、デリケートな素材にも安心して使えます。

使うアルコールは市販の一般的なアルコールスプレーで構いません。具体的な手順は、以下のように行います。

  1. 周囲の家具などを一度どかし、カビの範囲を確認する
  2. ティッシュにアルコールを含ませ、周囲から中心に向かって拭いていく
  3. ティッシュを替え、周囲の壁や床もアルコールで拭く
  4. 仕上げに換気し、乾いた空気を当ててしっかり乾かす

ポイントは、カビの範囲を確認してカビを拭き取るとき、視認できる範囲よりも少し広めに拭き取ることです。周囲に広がりかけているカビをしっかりアルコールで除菌しておけば、掃除の後で再発したり、それ以上広がったりするのを防げます。

また、拭き掃除の際はアルコールスプレーを直接カビに吹きかけるのではなく、きれいなティッシュに吹きかけてそのティッシュでカビを拭きましょう。カビに直接吹きかけてしまうと、スプレーの勢いでカビ菌が舞い上がってしまい、他の場所についたり呼吸で体内に入ってしまったりします。

カビができてから時間が経ってしまった場合は?

カビができてから時間が経ってしまった場合、アルコール消毒によってカビ菌そのものは死滅するのですが、黒いシミが残ってしまうことがあります。これはカビ菌が作った色素が床や壁に移ってしまい、アルコールには色素を落とす「漂白効果」がないため、落としきれず残ってしまったものです。

このときは、水拭きできる場所であれば塩素系漂白剤を使って掃除しましょう。水拭きできない場所の場合、残念ながら漂白剤が使えません。木材や土壁など、水を吸ってしまう場所の場合は、アルコールで拭き掃除するだけにとどめておきましょう。水拭きできない場所は、色素がつく前にこまめにカビを除去しておくことが重要です。

塩素系漂白剤・ゴム手袋・ラップを準備したら、以下のような手順で漂白していきます。

  1. アルコール消毒でカビを除去する
  2. 目立たない場所に少量の漂白剤をつけて3分ほど放置した後拭き取り、色落ちや傷みがないことを確認する(テスト)
  3. カビの色素の目立つ部分に漂白剤を吹きつけ、3分程度待つ(垂れてきそうな場合は、ラップを被せてパックする)
  4. ティッシュや雑巾などで拭き取り、きれいな水で水拭きし、仕上げに乾拭きして終了

水拭きできる床や壁であっても、漂白剤を使うと色落ちや傷みが出てしまうこともあります。そこで、目立たない場所でテストし、色落ちや傷みが出ないことを確認してから行いましょう。

部屋のカビがはえるのを予防する対策とは?

部屋のカビが再発するのを防ぐためには、最初にご紹介した4つの条件のうち「湿度・温度・栄養」が揃わないようにすることが重要です。酸素については空気中に存在する以上、シャットダウンすることは現実的ではありません。

また、3つの条件がすべて揃わないようにするのも日本の気候や人間の生活からして難しいですから、できるだけ3つ全部が揃わないよう、1つ以上の条件を減らせるように努力していくのが良いでしょう。では、それぞれの対策について具体的に見ていきます。

湿度を60%以下に下げる

カビの発生条件の中でもっとも簡単になくせるのが「湿度」と言えるでしょう。とはいえ、カラカラに乾燥した状態では人間も過ごしにくいのは事実。そこで、湿度が60%以下を保てるように調整するのが良いでしょう。だいたい湿度が70%以上でカビが発生しやすくなるのですが、一般的に湿度が40〜60%のとき、人間は快適だと感じるようです。

そこで、住んでいる人が「快適だな」と感じる程度の湿度にいつも調整していれば、カビを防ぎやすくなります。天気の良い日には積極的に窓を開けて換気をすることも大切で、空気がこもっているとどうしてもじめじめと湿度が上がりやすくなり、結露もしやすくなりますから、朝、晴れていたらすぐに窓を開ける習慣をつけましょう。

春先など花粉が気になって窓を開けられない、雨の日が続いている、という場合は除湿機やエアコンのドライ機能、換気扇を回すなどの方法でも湿度を下げ、空気を循環させられます。ぜひ、適度に風を通して湿度を快適な状態に保ちましょう。

また、湿度が40〜60%であっても、部屋のごく一部の場所で空気が淀んでしまったり、結露しやすくなったりしていると、やはりカビが発生しやすくなってしまいます。そこで、家具のレイアウトを見直し、「窓際には何も置かない」「家具は壁から少し離して置く」「背の高い家具は部屋の隅に置く」などに気をつけましょう。

25℃以下の室温にする

カビ菌の多くは20〜30℃の気温を好み、もっとも活動が活発になるのは25〜28℃とされています。特に、高温多湿の夏には室温が25〜28℃になりやすいので、窓を開けて換気したり冷房を使ったりすると良いでしょう。とはいえ、真夏に25℃以下を厳格に保ちすぎると冷房の冷気で体調を崩してしまうこともありますので、無理は禁物です。

特に、カビ菌は20〜25℃でも活動できないわけではなく、0〜50℃の範囲であれば多少活動が鈍っても繁殖しないというわけではありません。ですから、室温はそこまで気にしすぎる必要はなく、やはり人間が快適だと思える範囲に保てば十分でしょう。

栄養源を断つ

カビ菌にとっての栄養源とは、人間にとってのホコリやゴミということになります。ですから、カビの栄養源を断つとは、すなわちこまめに掃除をするということです。もちろん一番の栄養源は人間の食事や食料品ですが、食料品は基本的に冷蔵庫に入れられたり真空パックに入っていたりして、カビ菌が発生しにくい環境に保たれています。

ですから、基本的にはそれ以外の場所をしっかり掃除することが重要なのです。ホコリ、繊維、木くず、食べこぼしなど、さまざまな汚れがカビの栄養源になります。掃除方法は通常の掃除機やほうきでの掃除に加え、拭き掃除を行えば完璧です。室内を快適で清潔な状態に保つことが、カビ予防のための重要なポイントと言えるでしょう。

おわりに:部屋を快適で清潔に保つことは、カビ予防への最大の近道

部屋に発生するカビは黒カビ・青カビ・ススカビ・麹カビの4種類で、中でも浴室などに発生しやすい黒カビは人間が水を使う以上、避けられないと言えます。しかし、だからと言って放置しっぱなしにしてしまうと、黒い色素がこびりついてしまいます。

そこで、カビを除去した後はカビの繁殖に関わる湿度・温度・栄養の3条件が揃わないようにしましょう。特に栄養源であるゴミや汚れをこまめに掃除し、清潔に保っておくのが重要です。

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