洗濯用洗剤ってどういう基準で選べばいいの?

洗濯洗剤のイメージ画像お洗濯のコツ

洗濯用洗剤にはさまざまな種類があります。近年「クリーニングでなくても洗える」と有名になった「おしゃれ着用洗剤」などを始め、たくさんの種類を上手に使い分けるのが洗濯のコツとも言えます。

そこで、洗濯用洗剤の成分や形状別に、それぞれの洗剤が落としやすい得意な汚れやその選び方をまとめました。落としたい汚れや求める効果をよく知り、洗剤選びに活かしましょう。

洗濯用洗剤が落とせる汚れの種類って?

そもそも、洗濯用洗剤で汚れが落ちるのは、多くの洗剤の主成分である「界面活性剤」の働きによるものです。界面活性剤は、1つの分子の中に、水に馴染みやすい「親水基」と、油に馴染みやすい「親油基(疎水基)」の2つの部分を持っているため、水と油の仲立ちをする働きをし、通常は混じり合わない水と油を混じり合わせ、汚れを落としやすくします。

界面活性剤は、以下のような順番(ローリングアップ現象)で汚れを落としていきます。

  1. 浸透作用:繊維の隙間に洗剤が浸透する
  2. 乳化作用:界面活性剤の分子が汚れを包み込む
  3. 分散作用:汚れを水中に引っ張り出す
  4. 再付着防止作用:衣類に汚れが再びくっつかない

浸透作用によって衣類の隙間に入り込んだ界面活性剤の分子は、「親油基」の部分で汚れにくっつきます。すると、反対側には自然と「親水基」が並び、汚れは引っ張られるように繊維から剥がれて行きます。剥がれた部分にも界面活性剤の「親油基」がすぐさまくっつき、外側に「親水基」部分を並べた界面活性剤の分子で汚れが取り囲まれ、ついに汚れは繊維から剥がれて水中に混じります。界面活性剤で取り囲まれた汚れは、衣類に再びくっつきにくくなります。

さて、主成分である界面活性剤は上記のように働きますが、洗濯用洗剤には他にも汚れを落としやすくする成分が含まれています。具体的には、主に以下の5つの成分が挙げられます。

水軟化剤
  • 水に含まれる「カルシウム」と「マグネシウム」を結合する
  • いずれもミネラルなため、これらが多い水は「硬水」となる
  • 硬水では界面活性剤が働きにくいため、ミネラルを減らして水の硬度を下げる
酵素
  • 繊維の中に入り込んだ皮脂汚れなどを分解し、除去しやすくする
  • 界面活性剤では落としにくい汚れを落とす
漂白剤
  • 汚れやシミなどを分解する
蛍光増白剤
  • 白い衣類の白さを増すための成分
  • 生成りや淡い色合いの衣類に使うと、色あせや変色の可能性があるので注意
アルカリ剤
  • 汚れを落としやすくするため、洗濯液をアルカリ性にして洗浄力を高める

水の中には、ごく微量ですがカルシウムやマグネシウムなどのミネラルが含まれています。このミネラルが多ければ多いほど「硬水」となり、界面活性剤が働きにくい環境になってしまいます。そこで、水軟化剤はこのミネラル分を結合させて硬度を下げる働きをします。

酵素や漂白剤は、皮脂汚れやシミなどを分解し、界面活性剤だけでは落としにくい汚れを落としやすくする働きをします。一方、蛍光増白剤は白さを増すための成分で、淡い色の生地に使ってしまうと退色・変色させてしまう可能性が高いので、気をつけましょう。

では、洗濯用洗剤で落とせる汚れとは具体的にどのようなものなのでしょうか。まず、衣類につく汚れとしては以下の3種類が挙げられます。

親水性の汚れ
  • ジュースや泥などの汚れ
  • 水に馴染むため、ある程度までは水や洗濯機の回転で落とせる
疎水性の汚れ
  • 化粧品のシミや食品の食べ残しなど
  • 水に馴染まないため、水や洗濯機の回転では落とせない
水溶性の汚れ
  • 汗や飲食物、果汁など水に溶けて落とせる汚れ
  • そのままにして放置してしまうと、シミになり落としにくくなる

3つめの「水溶性の汚れ」は水に溶けて落とせますし、逆に洗剤だけで落とすことはできません。1つめと2つめの「親水性」あるいは「疎水性」の汚れをすっきり落とすのが洗濯用洗剤(主成分の界面活性剤です。

粉末、液体、ジェルボール、洗濯洗剤の種類別の選び方とは?

洗濯用洗剤には、粉末・液体・ジェルボールなどそれぞれ特徴があります。それぞれ洗浄力が強かったり、傷みやすい素材の衣類への負担を軽減したりとさまざまな特徴がありますので、目的に合った洗剤を選びましょう。

粉末洗剤
  • 黄ばみやシミなどの汚れに対し、液体洗剤よりも優れた洗浄力を発揮する
  • 蛍光増白剤や漂白剤、酵素など、白いものを白く洗い上げる配合のものが多い
液体洗剤
  • 粉末洗剤よりも洗浄力では劣るものの、そのぶん素材を傷めにくい
  • 洗剤が水に溶けやすいため、時間短縮や節水につながる
ジェルボール洗剤
  • 膜で覆われたジェルボールを入れるだけなので、計量の手間がかからない
  • 水に溶けて洗浄成分が広がる
  • 少量の洗濯には不向き
デリケート洗剤
  • シルクやウールなど、繊維への負担を軽減した洗剤
  • おしゃれ着の色落ちや型崩れなどが起きにくくなっている
無添加洗剤
  • 香料や着色料、防腐剤などを不使用にした洗剤
  • 植物由来の成分を使うことから、赤ちゃんや敏感肌の人にも使いやすい

また、それぞれの洗剤を液性から見ると、以下のようになります。

中性洗剤
  • おしゃれ着用洗剤、液体洗剤、ジェルボール洗剤
  • おしゃれ着用洗剤は、デリケートな素材を傷めないよう中性で界面活性剤の割合も低い
  • 液体洗剤やジェルボール洗剤の場合、洗浄力を上げたいなら界面活性剤の割合が多いものを選ぶと良い
  • すすぎが1回で済むものも多く、毎日の洗濯を短時間で済ませるのにもおすすめ
弱アルカリ性洗剤
  • 液体洗剤、ジェルボール洗剤
  • 弱アルカリ性であっても、水に溶けると中和してほぼ中性になってしまうものが多い
  • そのため、粉末洗剤よりも洗浄力が低いタイプが多い
アルカリ性
  • 粉末洗剤(洗濯用洗剤の中で最もアルカリ性が強い)
  • 衣類につく汗や皮脂などの汚れは酸性のものが多く、アルカリ性の洗剤だと落としやすい
  • 反面、強いアルカリ性は素材に影響を与えやすく、ウールなどには向かない
  • 粉末洗剤でデリケート素材を洗うと傷みやすいので、使わないよう注意する

このように、衣類用の洗剤は中性〜アルカリ性であり、アルカリ性が強くなるほど洗浄力もアップすると言えます。しかし、アルカリ性が強くなれば強くなるほど、素材に与えるダメージも大きくなりますので、おしゃれ着用の洗剤は必ず中性になっています。そのぶん洗浄力も低めになっていますので、おしゃれ着はシーズンが終わったら一度必ずクリーニングに出し、汚れをしっかり落とすのが良いでしょう。

おわりに:洗濯用洗剤は衣類の生地や汚れの種類で選ぼう

洗濯用洗剤の主成分は「界面活性剤」で、通常は馴染まない水と油を馴染ませて汚れを落としやすくするものです。一方、衣類の汚れは皮脂汚れなど酸性のものが多く、アルカリ性の液だと汚れが落としやすくなります。

このことから、アルカリ性が強いほど洗浄力が高く、中性のおしゃれ着用洗剤は洗浄力が低い分素材にダメージを与えにくくなっています。他にも酵素や漂白剤など、含まれる成分が生地や汚れに合ったものを選びましょう。

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