布団カバーやシーツ、枕カバーは洗濯、布団は天日干しなど、寝具を一斉にキレイにするとき、どうせなら枕も洗濯したいと思うことはありませんか。実は、ものによっては枕も自宅で洗濯できることがあります。
そこで、今回は自宅で洗える枕と洗えない枕の見分け方、洗濯する方法、干すポイントや日頃からのお手入れ方法についてご紹介します。ぜひ、枕もキレイにしてスッキリ寝ましょう。
自宅で洗濯できる枕とできない枕の違いって?
まずは、自宅で洗濯できる枕かどうか確認しましょう。自宅で洗濯できる枕は、中身にパイプやポリエステルが使われているタイプのものです。また、枕についている洗濯表示もきちんと確認しましょう。
- パイプ
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- ストローを切ったような特徴的な見た目で、枕の素材として使われることが多い
- 耐久性に優れていて、丸洗いができる枕としても人気
- ポリエステル
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- 綿のようにふわふわとした見た目が特徴的な素材で、これも枕の素材としてよく使われる
- 中には洗濯できないタイプの枕もあるため、洗濯表示をよく確認する
自宅で洗濯できない素材としては、ビーズやそばがら、羽根、ウレタンなどが挙げられます。
- ビーズ
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- 水分を吸収しやすい構造で、乾きにくいため水洗いはおすすめできない
- お手入れする場合、週に1回30分程度、天日干しをするのが良い
- 中には洗えるタイプのものもあるため、洗濯表示をよく確認する
- そばがら
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- そばの実を包んでいる殻を乾燥させたもので、水洗い不可
- お手入れする場合、ビーズ同様定期的に天日干しするのがおすすめ
- 羽根
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- 羽根枕を水洗いしてしまうと、ふっくらした独特の感触が徐々になくなってしまう
- 洗濯や水洗いが不可ではないものの、避けておいた方が良い
- お手入れする場合、週に1回30分程度の天日干しがおすすめ
- ウレタン
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- 低反発枕に代表される素材で、水洗いも天日干しも不可
- 紫外線に弱いため、天日に当てて紫外線を浴びると品質の劣化につながる
- お手入れする場合、1週間に1回程度の陰干しが良い
このように、基本的に洗えない枕は天日干しがおすすめですが、低反発枕などに使われるウレタンは紫外線に弱いため、日に当てず陰干しを行います。他にも、布団クリーナーを使ったお手入れもおすすめです。ダニやハウスダスト対策としても有効で、枕を温める機能がついているものもありますので、布団にかけるときに一緒に枕にもクリーナーをかけてしまうと良いでしょう。
洗えない枕を洗ってしまったら?
洗えない枕を間違って洗ってしまった場合、以下のように対処を行いましょう。
- 枕に「素材保護カバー」を取りつける
- 枕を押し、中に入り込んだ水分をできるだけ出す
- 風通しの良い日陰で陰干しする(約1週間程度で乾燥する)
もし、枕に汚れがついてしまった場合、濡れたティッシュなどで汚れ部分を叩いて取り除きます。特にウレタン素材は濡れると破れやすくなりますので、擦ったり乱暴に扱ったりしないように気をつけましょう。
枕を自宅で洗濯する方法は?
自宅で枕を洗濯する方法は、洗濯機を使う方法と手洗いで洗う方法の2種類があります。それぞれの場合に分けて見ていきましょう。
洗濯機で枕を洗濯する方法って?
洗濯表示に洗濯機マークがあれば、洗濯機で枕を洗濯できます。枕が入るサイズの「洗濯用ネット」と「おしゃれ着用の中性洗剤」の2つを用意したら、以下の手順で洗濯しましょう。
- 枕カバーを外す
- 目立つしみや汚れがあれば洗剤の原液をつけ、歯ブラシなどでポンポン叩き、汚れを浮かせておく
- 洗濯用ネットに枕を入れる
- 洗濯機に枕と中性洗剤を入れ、手洗いコースやドライコースなどの優しく洗うコースで洗濯する
- 洗濯が終わったら、枕全体を軽く叩いて中身を均一にする
- 乾いたバスタオルでくるみ、枕に残った水分を押しながらバスタオルで吸い取る
- 天日干しまたは陰干しをする(※枕による)
洗濯機に枕を入れたとき、枕のサイズが大きすぎて洗濯機の中で回転できないほどであれば、洗濯機でなく手洗いで洗いましょう。また、天日干しか陰干しかは枕によって異なりますので、洗濯表示を確認します。完全に乾くまでには数日かかる場合もありますので、しっかり確認して完全に乾かしてから取り込むようにしましょう。
手洗いで枕を洗濯する方法って?
洗濯表示が手洗いの場合、あるいは洗濯機に入らないほど大きな枕の場合は手洗いを行いましょう。用意するのは「おしゃれ着用の中性洗剤」「ぬるま湯」「枕が入るサイズの洗い桶」です。洗い桶は、洗面台に枕が入るようなら洗面台を利用しても構いません。洗濯の手順は、以下の通りです。
- 枕カバーを外す
- 目立つしみや汚れがあれば洗剤の原液をつけ、歯ブラシなどでポンポン叩き、汚れを浮かせておく
- 洗い桶(または洗面台)にぬるま湯を入れ、中性洗剤を溶かす
- 枕全体を洗い桶に入れ、洗剤成分が中まで浸透するようにもみ洗いする
- キレイな水を流しながら、枕から洗剤の泡が出なくなるまですすぐ
- 乾いたバスタオルでくるみ、枕に残った水分を押しながらバスタオルで吸い取る
- 天日干しまたは陰干しをする(※枕による)
天日干しか陰干しかは枕によって異なりますので、よく確認しましょう。また、全体でなく一部だけを洗いたい場合は、全体を浸けるのではなく一部だけを水に浸けて洗います。
枕を干すポイントと日ごろのお手入れのポイントは?
洗濯が終わったら、枕を干します。このときもちょっとしたポイントをおさえると、型崩れを防いで早めに乾かせます。具体的には、以下の2つのポイントに気をつけましょう。
- 枕の形を整えてから干す
- 洗濯機で洗った枕は型崩れしていることもあるため、形を整えてから干す
- 風通しが良い場所で平干しをする
- 乾燥機を使える枕なら、乾燥機を使うと乾きが早い
枕は乾燥するまでに時間がかかりますので、ときどきひっくり返したり、上下を入れ替えたりして全体がまんべんなく風に当たるようにする必要があります。特に、洗濯物は上から乾いていく性質がありますので、適度に上下を入れ替えると乾きがより早くなります。
また、頻繁に洗濯しなくても済むように、日常的なお手入れも大切です。水洗いできるかできないかに関わらず、週に1回30分程度の天日干しや陰干しを行うと良いでしょう。天日干しと陰干しに向いている素材は、それぞれ以下のようになっています。
- 天日干しが向いている素材
- ポリエステル、コルマ・ミニボール、そばがら、パイプ
- 陰干しが向いている素材
- 低反発ウレタン、羽根、ビーズ、スノー低反発
特に、そばがらは頻繁に天日干しをすると良いでしょう。また、自宅で洗えるかどうかに関わらず、枕を洗う頻度はだいたい半年に1回程度ぐらいが良いとされています。これは、旅館やホテルなどの枕が厚生労働省によって「半年に1度以上丸洗いするように」と通達されていることによります。そのため、自分しか使わない自宅の枕はもう少し頻度が少なくても良いでしょう。
普段から枕が汚れないよう気をつけるには、髪の毛や身体を洗わずに寝ないことです。髪や身体を洗わずに寝ると汗・皮脂・整髪剤・メイクなど、身体についた汚れがそのまま寝具にもついて黄ばみやニオイの原因になってしまいます。汗や皮脂などは枕カバーをかけていても染み込みやすいので、できるだけ身体を洗ってキレイにしてから寝るようにしましょう。
おわりに:枕を自宅で洗濯するときは、おしゃれ着用の中性洗剤でやさしく洗う
枕を自宅で洗濯するときは、まず洗濯表示に洗濯機マークや手洗いマークがついていることをしっかり確認しましょう。そばがらや羽根など洗濯機で洗えない枕は、クリーニング店に相談します。
自宅で洗濯する場合、おしゃれ着用の中性洗剤を使って手洗いコースなどでやさしく洗いましょう。また、洗濯が終わったら形を整えて天日干しや陰干しを行います。枕が乾くには数日かかることもありますので、ゆっくり完全に乾かしましょう。
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